2024.10.30
「会社を辞めてからゆっくり考える」は絶対NG 50代になったら、転職・起業・独立など「会社にしがみつく」以外の […]
50代になったら、転職・起業・独立など「会社にしがみつく」以外の選択肢を増やしていくことが重要です。もしリストラされたら…。そんな不安におびえて暮らすより、定年後も見据えた、新しい働き方・生き方を考えてみませんか?
前回はそんな提案をしましたが、今回は50代における転職の大事なポイントをお伝えしたいと思います。
1つは、「会社を辞めてからゆっくり考える」は絶対NG。「次の仕事は辞めてからゆっくり考えます」という転職者が多いのですが、将来に不安があったら、会社を辞めても意外とゆっくりできないものです。焦ってしまって、何も考えられなくなります。
会社を辞める決意をしても、すぐに辞めてはいけません。会社に在籍しながら次に向けた準備を進めるべきです。
採用担当も、会社を辞めてから転職活動をしている人に対しては「なんで辞めちゃったんだろう?」「辞めざるを得なかったんだろうなぁ」と引きます。リストラされたのか、クビになったのか、堪え性がないのか、何かしでかしたのか…。そんな憶測を招いて、マイナスイメージからのスタートになってしまいます。
会社を辞めている人の市場価値は、辞めていない人より2割か3割は低く見られます。ましてや50代です。辞めてから転職活動を始めると、ますます足下を見られてしまいます。「年収350万でいいですか?」そんな風に言われるかもしれません。
50代の転職は「次を決めてから辞める」というかたちにしないと、かなり厳しい戦線になるでしょう。退職願いを出すのは、次が決まってからにすべきです。
2つ目のポイントは、辞めると決めたら、次に「何」をするのか具体的に考えること。転職者の面接をしていると、「何でもやります。何をやりましょうか?」と聞いてくる人が少なくありません。残念ながら、それでは採用されるのは難しいでしょう。
採用側が知りたいのは、転職者が「何をできるのか?」「何をしたいのか?」です。その活躍の場が自社にあるなら採用できますし、そうでなければ採用できません。
ですから「何をやりましょうか?」はNGワード。20代前半なら「指示されたことをしっかりできる」という働き方も評価されますが、あくまでそれは育成段階の若手の話。50歳を過ぎても、誰かの指示を待っているようでは評価されません。
工場のライン作業のように指示どおりに業務を行うことが重要な業種なら別ですが、どの企業も「主体的な行動ができる」人材を求めています。大手や有名企業の出身であっても、指示がなければ動けない人には辞めてもらうことも少なくありません。
「何でもやります。何をやりましょうか?」ではなく、「これをやりたいです。ここにその場はありますか」と聞くべきです。それだけで採用担当や経営者の心は動きます。
会社を辞めると決めたら、まずはこれまでのキャリアを棚卸しして、「自分は何ができるのか?」「何をしたいのか?」を改めて考えてみてください。
何をするかを決めたら、それができる場所を探す。これが3つ目のポイントです。他社への転職だけでなく、起業や独立も視野に入れて考えてみましょう。
自分がこれまで培ってきたスキルやノウハウを提供することでお金になるなら、起業や独立という道もあり得ます。いきなり退職して独立するのはリスクが高いですが、会社に所属したまま、まずは副業としてやってみる方法もあります。
働き方改革によって、国も「多様な働き方」ができる社会の実現を推進しています。副業を解禁する企業や、週3・週4勤務をOKとする会社も増えてきました。こうした制度を活用して、新しい道を模索してみるのです。
会社にそうした制度がなくても、たとえば「お給料を8割に減らしてもらっていいので、週4勤務にしてください」とお願いして、増えた休日を利用して起業をしたり、他社で副業をしてみて、それだけで生活できるのか様子を見る方法もあります。
最近話題になっている、顧問のマッチングサービスに登録してみてもいいでしょう。役員や管理職だけでなく、自社の課題に合わせた社外の専門家を求めている企業も増えており、長期契約やプロジェクト単位など、さまざまな契約形態があります。
他社に転職したいのであれば、人材紹介会社に登録しましょう。50代のための求人を紹介しているミドル向けの転職サービスもあります。
役職定年をキッカケに少しでも長く現役で働こうと考えている人、今の職務のままでは定年まで就業するのは困難と判断する人、これまで培ってきたことを違う分野で活かそうとする人、そんな50代を活用したい企業も増えているのです。
ただし、転職をするとしたら、お給料は下がると思います。企業規模も小さくなったり、安定感がない会社になったりするかもしれません。東京などの大都市で転職先を見つけるのも難しいかもしれません。だからこそ、視野を広げることが必要です。
東京にこだわらず、地方にも目を向けてみる。これが4つ目の大事なポイントです。近年は地方創生などによって、IターンやUターン、県外からの移住者を求めている自治体や企業が増え、行政による支援制度もあったりします。
東京で転職するのは難しくても、地方にはニーズがあります。
何をするかを決めて、どこでその仕事ができるかを探す。それができるのであれば、場所や地域にこだわらない。50代の転職には、それくらいの覚悟が必要です。
転職するのであれば、「これ以下だと生活できない」という最低限の収入を決めておきましょう。「私は年収800万をもらっているので、800万は維持したいです」では、転職は困難。「550万なら何とかなるかな」「マンションを売って地方に移住すれば、年収400万でもいけるかな」、そうした発想の転換が必要です。
東京から地方に移ったら年収は下がるかもしれませんが、生活費だって下がります。そこでやりたい仕事ができるなら、十分楽しく暮らせるはずです。
ただ単に人材紹介会社に登録してもスカウトの話は来ないかもしれませんが、地方なら話は別。できる業務や勤務地の幅を広げれば、スカウトが来る確率も高まります。
2021年度は、県外からの移住者数が過去最高を記録した自治体が数多くありました。コロナ禍やテレワークの浸透によって地方に移住する人が増えています。
あなたを求めている地方や企業もきっとあるはずです。肩身が狭い思いで会社にしがみつくより、視野を大きく広げて、新しい働き方・生き方を探してみませんか?
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
遅くなればなるほど、次の選択肢が少なくなる ウクライナ侵攻や新型コロナによる物価高騰や過度な円安、国力の低下な […]
東京商工リサーチによると、2021年に希望退職を募った上場企業は80社以上。上場企業の希望・早期退職募集は2019年以降、3年連続で1万人を突破。2021年の募集者数は判明しているだけでも1万5000人を超えています。 コロナ禍によって経営が悪化した企業もありますが、大手企業の多くは黒字経営にもかかわらず希望退職・早期退職という名目の大規模なリストラに踏み切っています。なぜこれほどリストラ増えているのか。いま一度、その背景を理解しておきましょう。
40代・50代になって、「専門職を極めていくか」「社内マネジメントに積極的に関わるか」といった今後の選択について悩んでいる人は多いのではないでしょうか?この二者択一は、リストラに関わる非常に重要な問題です。人事もまさにそこを見ています。40〜50代で何らかの専門性を持っていても、同程度の専門性を持っている20〜30代の人材がいるなら、会社はそちらを選びます。
リーマンショック、東日本大震災を超える、最大の危機感 ウクライナ危機とともに円安、物価高騰、電力不足など、様々 […]
40代・50代になっても、ビジネスパーソンは学び続けることが重要です。今回は、40~50代からでも十分学べる「リストラ回避」のためのスキルをお伝えします。まずひとつは、「ロジカルシンキング」です。ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理し筋道を立て、論理的に分析する思考法のこと。管理職研修でもよくお伝えしているのですが、管理職の役割は全体像を見ること。全体を見たうえで、何が大事で何は捨てても良いのかを考える、物事を俯瞰的に捉えるスキルが必要となります。
私たち50代がリストラ時代を生き抜くために避けて通れないポイントは、若い世代から「老害」と思われないことです。 「50代はまだ老人じゃない」と思われるかもしれませんが、年齢は関係ありません。老害とは、自分より若い世代に迷惑をかけること。 30代であっても、20代に迷惑をかけていれば「老害」と呼ばれます。
コロナ禍前後からリストラの対象となっているのは、おもに45歳以上の中高年です。しかし40代、50代になったからといって、誰もがリストラされるわけではありません。歳を取っても会社で生き残れる人には、3つの特徴があります。 1つは、マネジメント力があること。マネジメント力には、「タスクマネジメント」と「ヒューマンマネジメント」の2つのスキルがあり、どちらも重要です。
50代のリストラ対策のひとつは、若手の指導です。「あの人、若手を育てるのがうまいよね」「あの人に預ければ、育ててくれるよね」と社内で評判が立つのは、リストラを防ぐ有効な手立てとなります。