2018.09.30
自分が評価されるかされないかは、持っている影響力の大きさによって決まります。
自分がどんな価値を会社に提供できるのか。求められていることを理解し、影響力を高めていきましょう。
「評価されたい」という願いは誰しもが持っているもの。しかしそう思っているだけでは、もちろん評価にはつながりません。ではどうすれば評価されるようになるのでしょうか?
実は、どんな会社でも「評価される人」には共通の指標があります。それが、「影響力」です。
影響力とは、その名のとおり会社によい影響を与える力です。たとえば、「売上を上げること」。売上が上がれば会社の業績が上がるため、よい影響を与えていると言えます。ただ、企業内部には様々な職種があり、営業や商品企画のように、「売上」という明確な数字で個人の影響力を判断できる職種ばかりではありません。たとえば総務、経理、法務、さらには人事も、そのせいかは数値では測りにくいでしょう。
しかし、売上という誰しもがわかる数値はなくとも、数値で成果を表すことはできます。「社員の満足度」や「コスト管理」などのよい影響を数値化し、見える化することが可能なのです。もちろんそのためには、その仕事が会社に与える影響力を測るための基準が必要となります。
影響力が大切なのはおわかりいただけたかと思います。では、実際に「影響力」を高めるためにはどうすればいいのでしょうか。
まず、今の自分ができる「価値提供」を知ることが必要です。どのような価値を提供できるかを推し量るために、「コンピテンシー」という普遍的な評価基準をご紹介します。現在のご自身の状況と照らし合わせて事故を評価し、自分の立ち位置を確認しましょう。
クラス別でみる「評価に値する行動」とは~管理職クラス編~
クラス別でみる「評価に値する行動」とは~若手・中堅編~
こちらの記事で具体的なコンピテンシーについて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、現状で満足しないことも大切です。次の目標を明確にし、実行していくためのプランを立てましょう。あなたが現状維持をすれば、いつか努力をしている同僚に追い抜かれ、相対的に影響力も下がっていきます。一定の影響力を保たないとどんどん置いていかれてしまうのです。
そしてもちろん、成果はしっかりと上司にアピールすることが大切です。大勢の前でこれ見よがしに行ったり、仲間を出し抜いたりするのは多くの人の不興を買ってしまいますが、たとえば面談の際などに適切にアピールすれば、「影響力が上がった」という認識を持ってもらえることでしょう。
とはいえ、現状の自分の立ち位置を確認すると、「不当な評価」だと感じる人も少なくはないのが現状です。「どうしてこんなに努力しているのに評価してくれないんだ!」と怒る気持ちもわかりますが、ここは一度冷静になって「なぜ評価してくれないのか」を考えてみましょう。
あなたを評価する立場にある上司は、四六時中あなたの行動を見ているわけではありません。したがって、あなたがしたこと、できていること、できるようになったことなどを全て把握できているわけではないのです。
つまり、上司の見ていなかった部分も含めてアピールできるようにするために、自らの行動や考え方を、より具体的に「見える化」することが必要です。たとえば自分がしている勉強やどのように成長していきたいかをまとめる。「いまできていること」と「できていないこと」を把握し、説明できるようにする。自分が持っているキャリアビジョンを言葉にする。あなたがどのようなことを考え、行動しているのかを明確に形に表しましょう。
その形にしたものが、あなたの影響力につながります。評価されない人の多くが、この「影響力」を意識できていません。ではあとは行動すればいいだけ…と言われても、戸惑う方がほとんどでしょう。どのように見える化すればいいかわからないからです。
その原因は、会社の人事評価基準にあります。多くの会社が評価基準を曖昧なものにしているため、具体的にどのようにアピールすればよいのかがわからないのです。あなたが自分の行動や考え方を見える化できていなかった原因もそこにあるかもしれません。
さらに明確な評価基準を設けていないのに、会社の経営陣が進みたい方向を固定しているのであれば厄介です。進む方向が全く異なっているため、「努力しているのに評価されない」という事態に陥ってしまいます。早い段階で警鐘を鳴らしてくれればいいのですが、放置されてしまった結果、急に「船を下りてくれ(退職してくれ)」と言うことだってありえるのです。
もちろん会社がフラフラと進む方向が定まらずにいる状態も厄介なものですが、どちらにせよ、明確な評価基準がなければ話になりません。もしあなたの会社の評価基準が曖昧だと感じているのであれば、まずは評価基準の設定をしてもらいましょう。
もしあなたが人事担当者で、自分の会社の評価基準が曖昧だと感じたのであれば、今こそ明確な基準を策定する時です。それがあなたも含めた社員の成長、ひいては会社の成長につながりますよ。
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
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多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
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人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
コロナ禍で社会が激変するなか、年功賃金制度の撤廃、成果主義やジョブ型の導入など、多くの企業が人事評価制度の改革に取り組んでいます。今の時流に沿った人事制度に見直したい。そんなときは、将来も見据えたアドバイスもしてくれる人事コンサル会社に相談してみましょう。今回は、人事のプロフェッショナル集団、フォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、そのメリットについて解説します。
経営陣から下りてくる人事施策が果たして本当に人事ポリシーに則っているのか?
それを判断するのは人事の役目です。
そのために必要な「人事の人事ポリシー」とは?
優秀な人材を見つけても選考途中の辞退や内定の辞退が発生する企業が存在します。
そういった事態に陥らないように、
採用担当者には「話し手としての意識」を持つ必要があるのです。
日本の人口の年齢別分布の現状と予想されている推移を考えると、
年功序列型の給与体系を維持するのは難しいと言えます。
年功序列型給与体系を脱却する糸口となるのが、「給与が下がる仕組み」です。
どのような基準で下がるのかを明確にする必要があります。
退職者が出ると多くの現場が人手不足に陥り、
業務がうまく回らなくなります。
この状況を改善しようとよくやりがちなのが補填的採用。
でも実は、こうした場当たり的な採用はお勧めできません。
日本企業はなぜ年功序列から脱却しなければいけないのでしょうか? 90年代のバブル崩壊からながらく脱年功序列、脱日本型雇用が掲げてられていましたが、結局ほとんどの企業は年功序列を脱し切れていません。企業を破滅に導く「年功序列」の弊害を改めて考えてみましょう。 総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP )の著者・西尾太が、年功序列の現状と課題についてお伝えします。
会社にとって社長は意思決定者であり、常に先頭を走り続ける存在です。
それでも、いつでも正しい判断ができるわけではありません。
社長の指示や行動が会社の人事ポリシーに沿わない場合、
自信をもって「待った」をかけられる人事担当者になってください。
「しらけ」を感じた社員は、
仕事へのモチベーションやパフォーマンスを大きく低下させます。
最悪の場合、そのまま退職につながることも……。
今回の記事では、社員に「しらけ」を感じさせないために必要なことをお伝えします。