2020.02.28
人手不足が深刻化しているこの時代において、
採用活動はますます難しくなっています。
「この人に入社してほしい」と感じる人ほど、他の企業からの内定を選んでしまう。
今回はそういった課題を解決する手段として
「採用マーケティング」の考え方をお伝えいたします。

人手不足による採用活動が難しくなっている昨今、他社との採用競争は激化しつつあります。これまでの「選ぶ」立場から求職者に「選ばれる」立場となった企業にとっては、採用は特に厳しい状況になりつつあります。従来の採用では、就活サイトや求人媒体などを使用して応募者を集め、そこから自社にとって最適な人材を選ぶというやり方でした。しかし、こういったやり方では優秀な人材を獲得することが困難になりつつあります。
そこで必要になるのが、マーケティングの考え方です。マーケティングとは一般的には消費者のニーズを深く理解し、自社の製品開発や販売に役立てることをいいますが、これを採用活動に置き換えたものが「採用マーケティング」という考え方です。
「採用マーケティング」では自社の採用戦略に基づいて「採用ターゲット」となる人材を定め、「採用ターゲット」にとって有益な自社の魅力を明文化し、ターゲットにリーチできるように自社情報を就活サイトや自社HPやSNSといった媒体を通して発信していく、といったことが重要になります。そのため、採用担当者には「分析する力」が必要不可欠です。
さまざまな媒体を活用し、どの採用手段が効果的・かつ効率的なのか、分析を通じて最適化をし、さらに、まだアプローチできていない人材マーケットへ常に働きかけ続けていかなかればなりません。(また、デジタルマーケティングの技術を応用し、どの採用手段への投資が最も効率的なのかを可視化しながら、注力すべきチャネルにリソースを集中させようとする動きも活発になっています。)
採用マーケティングは、主に下記のような6つのプロセスで構成されます。
1)自社の分析
2)採用ターゲットの選定
3)採用ターゲットのニーズのリサーチ
4)採用施策の検討
5)採用施策の実施
6)振り返り
これから採用マーケティングを始めようと考えた場合、何よりも大事にしていただきたいプロセスは「自社の分析」と「採用ターゲットの選定」です。自社の分析をする場合、自社と競合他社を比較分析し、自社の魅力や強みを可視化する必要があります。その魅力や強みは社員としての視点ではなく、外部の人間としての視点を持たなければなりません。具体的には「キャリアステップがしやすい社内制度」や「プライベートとの両立が図れる働きやすい職場」など、興味を持ってもらえる自社の魅力を徹底的に洗い出していきましょう。
そして採用マーケティングにおいて特に重要ともいえるプロセスが「採用ターゲットの選定」です。このプロセスを実施する時に注意すべきは、「元気な人」「リーダシップがある人」という曖昧なターゲット選定ではなく、具体的なイメージ像が必要であるという点でしょう。例えば「営業マンとして優秀な人物」を求めているのであれば、社内で業績を上げている実在の人を分析し、具体的な人材要件を構築する必要があります。
この2つのプロセスはその後のプロセスの土台となります。逆にここで自社の魅力やターゲット選定がズレてしまうと、その後の採用施策を実施した際に、求職者とのミスマッチを生む要因となってしまいますので、注意しましょう。
「採用マーケティング」では実施した施策の反省とデータ検証をすることで、以降の採用施策を改善していかなければなりません。そうして自社の求めるターゲットの採用につなげていくのです。採用市場や求職者のニーズの変化に迅速な対応ができるように、継続的なデータ収集と調査を実施していくことをおすすめします。

人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?

中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。

ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!

テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。

人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
最近の検証で、職場に「ホーム感」を抱いている人材は、
業務でのパフォーマンスも高い傾向が分かってきました。
・「ホーム感」とは何なのか
・なぜ職場に「ホーム感」を抱いている社員はパフォーマンスが高いのか
この記事では以上の2点を解説していきます。
採用担当者が就職活動にやってきた応募者に好印象を抱いてもらいたいと思うのは当然の気持ち。しかし、多数に嫌われようともターゲットを見定めてアピールすることも必要なことです。
「頑張っていること」を評価したい、
という気持ちを持つのは悪いことではありません。
しかし、その気持ちを本当に評価に反映してしまうと、
社員の不満の元になってしまいます。
人事制度の基本的な構成は「等級制度」「評価制度」「給与制度」の3つです。
面倒だからと策定を後回しにしている会社も多いですが、
社員を会社に必要な人材に育成するために、人事制度は欠かせません。
今回の記事で人事制度に意味を理解して、なるべく早いうちに策定しましょう。
給与の額は評価によって決まります。
そのため、評価は給与を額を決めるための手段に過ぎない、
と考える人も少なくありません。
そのような考え方は、正当な評価につながらないことがあるので注意です。
現状維持を好む安定志向の若者が増えてきていると言われています。
その考え方は本当に「安定」につながっているのでしょうか?
そして、現状維持を好む若手の成長を促したい場合、
人事担当者・経営者がすべきこととはなんでしょうか?
総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社は、代表取締役社長・西尾太の著書『この1冊ですべてわかる 人事制度の基本』出版記念特別セミナー【聞いた後でジワジワくる‼西尾太の「地味な」人事の話】を2022年11月17日、TKP東京駅日本橋カンファレンスセンターにて開催いたしました。本記事は、このセミナーの内容を再構成・加筆してお届けしています。今回のテーマは、「会社が社員に求めるものとは?」。人事制度の構造とキャリアステップについて解説します。
創業したてのベンチャーから成長後期、大企業クラスの規模に至るまで、
会社には様々な変化があります。そしてそれは、人事部も同じ。
今回は各ステージごとの人事部の立ち位置の違いと、
人事が陥りがちなことをお伝えします。