2018.09.24
若手・中堅クラスの社員に、会社はいったい何を求めているのでしょうか?
会社が求めているものを知れば、あなたの評価も上がるはずです。
昇給、昇進、ボーナスなど、会社に入ると同僚と比較される機会が少なからず発生します。がんばっているハズなのに、なかなか給料が上がらない。昇進しない。そんなスランプに陥っている人の方が、実は大多数です。
それでも時折見かけませんか?自分と同じ仕事をしているはずなのになぜか会社からの評判がいい人。同期で入社したはずなのに、5、6年たった今ははるか先を走っている人。あなたにはなぜその人が評価されているのかわからないかもしれません。なんであいつばっかり、と悔しく思っているかもしれません。特に若手のうちは目の前に一生懸命なのでこの傾向が顕著です。でもその同期が評価されている理由は、フタを開けてみると意外と単純なところにあります。「自分が会社から何を求められているのかを知っているから」です。会社が求めていることをそのまま実行できれば、評価がいいのも当然ですよね。
もちろん会社から求められることは、自分がどの立場にいるかによって変わってきます。「新人」「一人前」「チーフ」「課長」「部長」「役員」など、クラスごとに会社が評価に値すると判断する行動要件は変わってくるからです。まずは自分がどこに位置しているのかを理解し、それから今のクラスに求められている行動要件、つまりコンピテンシーを把握し、実行する。
会社に求めれられていることを実行できれば、スランプから抜け出し、会社からの評価もどんどんあがっていくはずです。
では、求められているコンピテンシーとは何なのでしょうか。
新入社員は、まだ勉強中の身だから大抵のことは許してくれる。会社がフォローしてくれる。その通りですが、だからといって何も期待されていないわけではありません。
仕事に関してまだまだ半人前の新人だって、仕事での成果を上げることは期待されていなくても、求められるコンピテンシーというものは存在します。
とはいえ、その内容は難しいものではありません。ほとんどは、社会人としての基礎的な資質が問われるものばかりです。
例えば、誠実な対応が出来るかどうか。謙虚にふるまうことができるか、感謝ができるか、素直に謝れるか、などなど。与えられたチャンスや知識を吸収してのびていける素養があるか、会社としても今後気持ちよく育てていける人材かどうかは、ここで判断されてしまいます。
スキル的な面では、基本的な伝達能力、「報告・連絡・相談」がきちんとできるかどうかというものもあります。要点をまとめて的確に報告できるかどうか。その時々に合わせた報告手段をわきまえているか。社会人として最低限のスキル、気遣いが見られています。
他にも共感力や、チームワーク、学習意欲なども見られていますが、やはりどれも難しい事ではありません。こうした「当たり前」のことを意識し、実行できれば会社からの評価は上がっていくはずです。
さらに、繰り返しになりますがこれらは社会人としての基礎です。早い段階で気づくことができれば、いち早く次のステップへと成長できますし、またその後の伸びも変わってきます。
新人と呼ばれる20代中盤までにおいて、ほとんどの会社で求められているのは「明るさ」と「素直さ」です。とにかく5年間は言われたことを素直に受け止め実行し、その後の社会人人生で通用するようなビジネススキルの基礎を身に着けられるようにしましょう。
新人クラスを卒業すると、中堅と呼ばれるようになります。1人で回せる仕事も増えてきて、部下もできるようになります。ただ、ようやく一人前、チーフクラスになったところでそこから伸びることができず、評価が下がってしまう人がいます。
これも、今の自分に求められているコンピテンシーを理解していないことが原因です。一人前と認められれば新人と同じ仕事をしていても評価されません。今の自分に求められていることを再度確認することが必要です。
一人前クラスには学習意欲や成長意欲など新人クラスから変わらず求められているコンピテンシーもありますが、メインは自分で考えて動くことが出来るかが求められています。具体的には、「主体的な行動」、「状況把握」、「自己客観視」、「企画提案力」などです。
さらに一歩進んでチーフクラスになると、状況に応じた柔軟な対応や相手に物事をわかりやすく伝える「コミュニケーション能力」、チームを活性化させるための「動機付け」など、周りを巻き込むために必要なスキルも求められるようになります。このクラスになると、自分の売上げにしか興味がないような人は、どんなに成績が良かったとしても会社から評価されなくなってしまいます。
このように、若手~中堅クラスでも、求められるものは違ってきます。自分が今何を求められているのか。会社から評価されるために、常にこの問いかけを忘れないようにしてください。
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
企業が新たな人材を獲得する方法には大きく分けて、新卒採用と中途採用の二つがあります。各々の特徴について、ご自身のイメージを持たれているのではないでしょうか。ですが今一度、これからの時代に合った人材採用の考え方を考えていきましょう。 また、コロナ禍における新卒採用の捉え方についてお話しいたします。
脱・年功序列の実現で最後に必要になってくるのは、人事担当者の「想い」です。社会や顧客への想い、株主への想い、取引先への想い、そして共に働く人への想いがなければ、様々な抵抗に屈して改革は頓挫します。制度を変えて運用に成功している企業とそうではない企業の違いは、その原動力となる人事担当者の想いの強さにあります。総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP )の著者・西尾太が、人事担当者に必要な3つのマインドセットについて解説します。
管理職って評価することはあっても評価されることはないと思っていませんか?
実は管理職であっても、評価基準やコンピテンシーは存在します。
会社が管理職に求めているコンピテンシーを理解して、
もう一歩先のステージへ挑戦しましょう。
人事は時代や景気の波に左右されやすく、
時々によってあったりなかったりを繰り返してきました。
そのため経営層の中には人事の仕事に対して
良くない印象を抱いている人も少なくありません。
人事が経営層から信用されるためには何が必要なのでしょうか?
経営陣から下りてくる人事施策が果たして本当に人事ポリシーに則っているのか?
それを判断するのは人事の役目です。
そのために必要な「人事の人事ポリシー」とは?
フォー・ノーツ株式会社が運営する【公式】YouTubeチャンネル。 今回は、【雇用契約はリモートワークでどうなるのか?雇用者と労働者の権利と義務】について現場を知り尽くした人事のプロ・西尾 太が解説いたします。
求めるものがはっきりしていなければ、何をしても「ブレる人事」になります。
ブレない人事を実現するに、会社が求めるものを人事ポリシーで示しましょう。
リストラが増えています。コロナ禍の影響だけでなく、実はそれ以前から70歳までの雇用延長努力義務などを見据えて「黒字リストラ」と言われる施策をとる企業が増えていました。終身雇用や年功序列も終わりを迎えようとしています。40歳を過ぎたら希望退職を勧められてしまうかもしれません。今、求められているのは、いざという時に他にも行ける力です。今回は、人事のプロフェッショナル集団、フォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、「どこでも通用する力」を育む、評価基準のつくり方を解説します。