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【どんな人が人事担当者に向いている?】『この1冊ですべてわかる 人事制度の基本』出版記念特別セミナー⑧

総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社は、代表取締役社長・西尾太の著書『この1冊ですべてわかる 人事制度の基本』出版記念特別セミナー【聞いた後でジワジワくる‼西尾太の「地味な」人事の話】を2022年11月17日、TKP東京駅日本橋カンファレンスセンターにて開催いたしました。本記事は、このセミナーの内容を再構成・加筆してお届けしています。最終回のテーマは「人事担当者の要件」。人事部長や人事担当者は、どんな人が適しているのでしょうか、大事な条件についてお伝えします。

よくある失敗事例。「人事」と「人材」の違いに要注意!

さて、最後のテーマは、「人事担当者の要件」です。人事部長や人事担当者は、どういう人がやればいいのでしょうか。まずは2つの事例を見てみましょう。よくある失敗事例に、こんなことがあります。

このような話は、本当によく聞きます。誤解されている方も多いのですが、「人事」と「人材」は違います。人材系サービスの会社で活躍した人だからといって、必ずしも人事ができるわけではありません。

僕も人材系の会社にいましたが、その後、転職先で人事をよく知っている上司に徹底的に叩き込まれました。だから今もなんとかやれているのだと思います。人材系の会社からいきなり人事部長は絶対にできなかったでしょう。なぜかというと、人事の領域はとても幅広いからです。

人事の全体像は、こうなっています。人材系サービスの経験者ができるのは「人材フロー」の部分だけということが少なくありませんが、人事はそれ以外にも「経営理念」「人事育成」「人事管理」「人材育成」など、様々な分野や業務があって、全部が繋がっています。人材系サービスの経験者だからといって、人事部長や人事担当者ができるとは限らないのです。経験者を採用する場合は、この点に気をつけてください。

C社は、10年前に人事制度を導入してから6年間で5人も人事部長が変わっていますが、ずっと円滑に人事が機能しています。事例1と事例2は、何が違うのでしょうか?

そうです。「人事経験者」が人事制度を作り、運用や人事機能の整備をしたからです。崩れることのない堅牢な人事基盤をしっかり作っていただければ、そうそう崩れたりはしないのです。

では、人事基盤はどのように築いたらいいのかというと、大事なポイントが2つあります。

 

「基礎工事」は人事のプロ、「建物工事」は社内のエースに任せる

人事には「基礎工事」の部分と、その土台の上で成り立つ「建物工事」の部分があります。この2つを区別して考えるのが、大事なポイントになります。

基礎工事というのは、給与計算や社会保険、労働時間管理や労働法規遵守などの「ベタベタな人事」、あるいは、採用や教育、等級制度・評価制度・給与制度などの「ベタな人事」です。建物工事とは、採用イベントや表彰制度、各種研修などの「おもしろ人事」、いわゆる人事の楽しい部分ですね。

家づくりで大事なのは、基礎と構造部分です。家の土台である基礎部分と構造部分は完成したら見えなくなってしまいますが、この土台こそが「どのくらい家が持つのか」という重大な役割を担っています。

人事において、この土台となるのは「ベタベタな人事」「ベタな人事」です。これらの基幹的な人事機能ができていれば、「おもしろ人事」も効力を発揮します。また、社内外から人事部長を招いても機能不全にはなりません。逆に土台がしっかりしていなければ、楽しい施策も逆効果となり、多くの弊害を生みます。

皆さんに考えていただきたいのは、まずは基礎工事をしっかりして、堅牢な人事基盤を作ることです。「ベタベタな人事」は社労士さんの領域になりますが、等級制度や評価制度などの「ベタな人事」をできる人はなかなかいません。中途採用でも、なかなか採るのは難しいと思います。

さらに「ベタな人事」には、「ここまでは作っておかなきゃダメ」という“ゼロポイント”となる地点があります。ですから基礎工事の部分は、ある程度の段階までは、人事部長の経験者や全部の領域をやったことがある人事経験者、あるいはコンサルさんなど、プロに任せるのがいいと思います。

とはいえ、コンサルさんにしても、人事の領域をすべて経験しているとは限りません。制度の設計はできても、運用はできない・しない人もいたりします。この点も注意してくださいね。

基礎工事ができたら、建物工事は社内のエースを人事部長にして任せればいいと思います。人事の領域は非常に幅広いため、全部を見渡せる人材をすぐに育てるのは難しいかもしれません。でも基幹的人事機能がすでに備わっている状態なら、内部の優秀な人材を人事部長に抜擢して経験を積ませればいいのです。

人事は、経営層とも近く、現場とのコミュニケーションも必要な仕事です。基礎工事さえできていれば、社内の事情に詳しく、経営者が期待しているエース的な人材を人事部長にするのが望ましいでしょう。

僕は人事部長として前職でも前々職でも基礎工事をやりましたが、前々職の建物工事は、僕の後に入った現場のエースが受け継いで、今はCEOをやっています。前職も、もともと人事じゃなかった人が今は人事部長をやっていますが、どちらも円滑に機能していると聞いています。

基礎工事は、プロに任せる。建物工事は、社内のエースに任せる。僕はいつもそうおすすめしています。この2つは違うステージなので、そこを区分けして考えていただきたいなと思います。

 

人事担当者の3つの条件=「人事の知識」×「ビジネススキル」×「想い」

では、人事担当者は、どういう人がやればいいのでしょうか。これには、3つの条件があります。

1つは、「人事の知識」があること。とはいえ、知識は学びさえすれば、誰でも身につけることができます。弊社が2009年から始めた「人事の学校」は、人事担当者が押さえておくべき基礎知識を体系的に学ぶことができます。今はeラーニングで学べますから、こちらで学んでいただければいいかなと思います。

2つ目は、「ビジネススキル」や「コミュニケーション能力」です。ビジネススキルとは、ロジカルシンキング、プレゼンテーション力、傾聴力、あとは戦略立案ですね。人事担当者は、経営層から現場まで、あらゆる社員と話す機会がありますから、当然、コミュニケーション力も重要になります。

そして、3つ目に大事なのは、「想い」「信条」「熱意」です。たとえば、僕の場合は「その人が将来、他社でも働けるようになってもらうことが人事の目的である」という想いがあります。あるいは、「ならぬものはならぬ!とはっきり言う勇気をもつこと」、「とにかく人事は人に対して悩むこと」など、人事に対して様々な信条を持っています。

これらが僕の「想い・信条・熱意」です。また、「こういう想いを持つ人を育てたい」とも願っています。どういう風に育てるかは、まだまだ僕らにも答えが見えていないのですが、人事に対して情熱を持っている人を見つけて、こういうことを書いてもらうのも1つの方法ではないでしょうか。

弊社では、いろんな会社さんの人事制度などのお手伝いをさせていただいていますが、うまくいっている会社さんと、「もうちょっと頑張らなきゃ」という会社があります。うまくいっている会社さんは、やはり人事の真ん中にいる人が、ものすごい想いや熱意を持ってやってらっしゃいます。

たとえば、人事評価で「Bをつけるのは、しのびない」「子どもが高校生になるから」などと言って適正な評価をしようとしない管理職がいると、「いや、それは違うでしょう!」と、しっかりおっしゃっています。そういう方が中心にいると、「たとえ僕らがいなくても制度がしっかり回るなぁ」と思います。

「人事の知識」は教えることはできても、「想い・信条・熱意」は教えることはできません。そういうものを持っている人を見つけて、人事に置いていただくことが大事なのではないでしょうか。

人事は「やり方」よりも「考え方」が大事です。どういう想いや信条を持って、人事と向き合うのか。

この点もぜひ重視してみてください。

 

ということで、より詳しいことは、『この1冊ですべてわかる 人事制度の基本』(日本実業出版社)をご覧いただけたらと思います。本日はご清聴ありがとうございました!

『この1冊ですべてわかる 人事制度の基本』西尾太(日本実業出版社)。企業の規模に関わらず、長年運用されてきた人事制度が時代に合わなくなっていることも多いのではないでしょうか。また、創業期から整備してきたものの、今の人事制度で本当に自社にあった評価をできているか疑問という会社も多いかもしれません。本書は、そんな悩める企業の人事担当者・経営者に向けて、時代に合った、自社に合った、会社も社員も納得できる人事制度の設計・運用の基本をまとめました。

評価基準

ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
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11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!

人事制度の基本

中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。

人事ポリシー

「いい人が採れない」
「社員が自ら成長してくれない」
「大切な人が辞めてしまう」
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多くの企業は「重要な人材」に限って辞めてしまうと嘆きます。
それは、当然のことです。「重要な人材」は優秀ですから、あなたの企業のある事に、一番最初に気が付きます。だから、辞めるのです。

超ジョブ型

テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。

人事の超プロが本音で明かすアフターコロナの年収基準

会社になくてはならない、
将来を支えてくれる存在が、
「自分は評価されていない」と
感じ会社を去っていく。

このシチュエーションはここ10年で過去にないほどよく見かけるようになりました。

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