2019.04.12
人事部門に配属されたものの、
いったい自分に何が求められているのかわからない……。
会社が人事一年目の社員に期待しているのは、
とにかく「コミュニケーション」です!
新年度を迎える4月。入社や異動などで、この春から新しく人事担当者になったという方も多いのではないでしょうか?これから初めて人事の業務を担当しようとしている人に「人事とはかくあるべし」ということを説いても、正直あまり意味がありません。理屈だけ分かってもまだまだ基礎知識や経験が不足しているため、実務に役立つイメージが掴めないからです。
そこで今回は、人事一年目の方でも理解できるよう、もっと気軽な「人事に配属される人にはどんな役割が期待されているのか?」ということをお伝えしていきます。何が期待されているか分かれば、「人事のあるべき姿」などわからなくても、自分の身の振り方くらいはおのずと見えてくるはずです。
人事というのは会社の成長や人材戦略を担うとても大切な部署です。そのため、「適性があるかわからないけど、とりあえず人事をやらせてみよう」ということはほとんどありません。大多数の人事担当者は「○○なら人事として成果を残してくれるはずだ」と判断されて配属されています。人事に配属されたら、まずは自信を持ってください。
しかし「自信を持って」と言われても、人事未経験者からすると人事というのは謎多き仕事。自分のどこを見てできると判断されたのかピンとくる人は少ないはずです。
そこで、会社が「○○なら人事を任せられる」と判断するポイントをお伝えします。それは、コミュニケーション能力です。人事というのは会社と現場の橋渡し役。双方とスムーズにコミュニケーションが取れなければ、橋の役割を果たすことはできません。つまり、会社はあなたの「コミュニケーション能力」を評価し、その能力を発揮すれば現場と会社の橋渡しができると判断されたのです。
ただ、コミュニケーション、コミュニケーション能力といってもその言葉が指す範囲はとても広く、また会社の状況や個人の詳しい資質によって、求められるコミュニケーションの種類も異なります。個別に具体的な事例を挙げていけばキリがありません。
そこで今回は、「社内異動で人事担当者になった場合」と「新卒一年目で人事担当者になった場合」を軸に、人事一年目の社員のほとんどに共通して求められる2つのコミュニケーションをご紹介します。それは「会社が伝えたいことをかみ砕いて、相手の背景やニーズを酌みながら伝えること」と「相手からの情報収集」です。
・社内異動で別の部署から人事部に転属となった場合
社内異動で人事部に転属となった場合、少なくともそれまでいた部署の人たちとは馴染みがあるはずです。また、同期入社や部署を超えて付き合いのあった先輩などもいるかもしれませんね。
この場合の「会社が伝えたいことをかみ砕いて、相手の背景やニーズを酌みながら伝えること」とは、人事部以前で培った人脈や、現場にいたからこそわかる社員同士のパワーバランスなどを参考にしながら、会社の考えを上手に現場に伝えるということです。会社からの一方的な通達では角が立ちかねないような事案でも、なんとか波風が立たないようにする工夫が求められているのです。
一方の「相手からの情報収集」は、かつて一緒に仕事をしたという立場を活かして、なかなか現場から出てこない声を掬い上げることです。そのためには「いきなり人事に相談するのは気が引けるけど、この間まで同じ部署だったあいつになら……」と思ってもらえるような存在にならなければなりません。
・新卒一年目で人事に配属された場合
この場合は、ほとんどが次の新卒採用での活躍が期待されています。「会社が伝えたいことをかみ砕いて、相手の背景やニーズを酌みながら伝えること」で言えば、自身の就活経験から学生たちの心境や知りたいことはよく分かるので、会社の考えやポリシーを訴求力高く伝えることができます。
また年が近いということで学生たちからも親しみを持たれやすく、現役世代の後輩や友人なども多いと思われるので、就活関連の情報収集は比較的容易です。ただ情報を集めるだけでなく、得られた情報を自社の採用プロセスにフィードバックするのも、新卒一年目の人事担当者に期待されていることのひとつだと言えます。
以上が、人事一年目が期待されていることの基本的な部分です。「伝えたい、聞きたい相手の背景を考える」ということを常に意識して、コミュニケーターとしての役割を果たしていってください。
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
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ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
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社員の離職を食い止めるために重要な要素である「臨場感」。
今回の記事では「臨場感とはいったい何なのか」「どうして臨場感が離職を防ぐのか」
を解説していきます。
評価制度の導入は会社にとっての変化。
中には良く思わない人もいるかもしれません。
しかし、だからといって引き下がると制度の導入が進められないばかりか、
人事が“なめられる”原因になってしまいます。
総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社は、代表取締役社長・西尾太の著書『この1冊ですべてわかる 人事制度の基本』出版記念特別セミナー【聞いた後でジワジワくる‼西尾太の「地味な」人事の話】を2022年11月17日、TKP東京駅日本橋カンファレンスセンターにて開催いたしました。本記事は、このセミナーの内容を再構成・加筆してお届けしています。今回のテーマは、「何に対してお金を払うのか?」。人事制度設計の根本的な考えを整理しましょう。
人事が効果的な採用や配置をするための手段として
注目されている「人材ポートフォリオ」。
人的資源を可視化できるため、
どのような人材がどれぐらい必要かが見えやすくなります。
ではどのように活用すればよいのでしょうか。
人事担当者のもとには非常に多くの情報が入ってきます。
その情報、あなたはどうしてますか?
上司に報告するものとしないものを自己判断していませんか?
その自己判断が大きな問題につながる可能性もあります。
「人事異動」は誰にとっても大きなイベントですが、人事担当者にとってはまた異なった意味を持ちます。
では人事担当者はどのように進めるべきなのでしょうか?
そして人事になりたての人間は「人事異動」に向けてどのように振る舞えばよいのでしょうか。
著者の経験談も混じえて解説いたします。
人事は、様々な情報を取り扱います。
若手人事だとその万能感かプレッシャーからか、「勘違い」を起こすこともしばしば。
今回は、若手人事がうっかり陥ってしまう「勘違い人事」のパターンをご紹介します。
同じ会社で同じレベルの仕事をしているのに、評価される人とされない人が出てくる。
これは評価基準となる「45のコンピテンシー」を知っているかどうかの違いです。