説明会や面接で大切なのが採用担当者の第一印象です。
採用担当者は企業の顔といっても過言ではありませんので、
ここで悪い印象を持たれると優秀な人材はすぐに他の企業を選んでしまいます。
今回は、悪い印象を持たれないためのファーストインプレッションについて解説いたします。
ほとんどの学生にとって、就職活動は人生で初めての経験です。右も左もわからない状態から始めなければいけません。
そのような不安な状態の中、さらに現代の学生は「ブラック企業」や「長時間労働」といった言葉に敏感になっています。ワークライフバランスを重視する傾向が強い現代の学生にとっては、絶対に入っていはいけない企業の明確な指針になっているのです。
学生がそのように慎重な就職活動を進める一方で、採用担当者は優秀だと感じた学生が、次の選考ステップを辞退したり内定辞退したりすることがないように、できるだけ好印象を持ってもらう必要があります。
そのためには、学生とのコミュニケーションをいかにうまくとれるかが勝負になります。さらには、自社で働くことのメリットあるいは正直にデメリットをいかに伝えきるかがとても重要です。しかし、企業説明会の場で、学生一人ひとりに自社の魅力を伝えきることは時間的に不可能だと言えます。
そこで、相手に「何度も話を聴きたい」「話を聴きに行こう」と思ってもらう必要があるのです。
今回は、新卒採用者から第一印象で好感触を得られるために大事なポイントをご紹介します。
大前提として、清潔感のない人には「この人ともう一度会いたい!」とは、だれも思いません。
学生にとって、「ビシッとスーツを着こなしている採用担当者」からの内定と「だらしなく着崩している採用担当者」からの内定では、どちらの内定の方が嬉しいと感じるでしょうか?もちろん、「ビシッとスーツを着こなしている採用担当者」からの内定です。見た目が整っている採用担当者は、学生からすると「仕事ができる人」というイメージを持たれます。
学生はあまりビジネスマンと接する機会がないので、会社の印象には採用担当者の見た目の印象が大きく関わってきます。また、学生は採用担当者を見て、自社の企業イメージだけでなく、”自分の将来像”もイメージしています。あなたを見て「あなたのようになりたい」と思われるような服装にしましょう。
次に大事なのが、「親近感」です。
しかめっ面をしているような人と話をしたいとは誰も思いません。それよりも、笑顔で話しかけてくれる人の方が、「もっと話をしたい」と思われやすいです。
これは、採用活動の場でも変わることはありません。表情からの影響が一番大きいですが、もちろん姿勢や態度も学生は見ています。例えば、あなたが手に持ったペンをグルグルと回しながら、学生とお話しをしたら、どのような印象を持たれるでしょうか?きっと、「この人は(この会社は)自分に興味がないんだな」と思われてしまい、自社に対する印象が悪くなります。内定を出したとしても内定辞退につながる可能性が高くなるのです。
このように、笑顔で接していても姿勢や態度が悪ければ、ネガティブな印象を持たれる可能性は十分にあります。そのため、一度自分の姿勢や態度を見直すことも大切です。
自社のビジョンやミッションを伝えるときは、学生の興味をグッと引き込むことが重要です。そのためにはジェスチャーや話し方が重要になってきます。例えば、アイコンタクトを積極的にすれば、学生に「あなたがどんな人なのか、興味がありますよ」という印象を与えることができます。
また、話し方もとても大切です。話し方で大事になるのが、「声のトーン・声の大小・話のスピード(緩急)」です。例えば、絶対に聞き逃してほしくない部分の説明では、声を大きくして強調したり、話のスピードをゆっくりにして、聞き取りやすいようにするなどの方法があります。逆に、早口でまくしたてられるように話しかけられると、まるで叱られているように聞こえてしまうので注意が必要です。
学生が自社のことについて質問をしてきたときには、質問の意図を汲み取り、学生にとって有益な情報となるような受け答えを意識しましょう。あなたがしっかりと質問に答えることで、学生に「採用担当者がしっかりしている=企業がしっかりしている」という印象を持ってもらえます。
学生は人生で初めての就職活動で暗中模索のような状態です。このように不安を感じている学生に、適切なアドバイスやフィードバックを一言でも伝えることで、信頼を得ることができます。ただ、高圧的なお説教にならないようには、注意してください。
学生から好印象を抱いてもらうことで、「あの会社の企業説明会良かったな」「もう一度あの人の話を、今度は詳しく聴きたいな」と思ってもらえれば、次のステップに進むチャンスになります。
また、連絡用のメールアドレスやSNSアカウントを伝えておくことで、いつでも学生の疑問に答える姿勢を見せるのも、印象がよく、次の機会につながりやすくなるのでおすすめです。
このように、お互いの接触頻度を上げていき、信頼を勝ち取ることがとても大事になります。ぜひ採用を始める前に、見直してみてください。
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
人事ポリシーとは会社の「人」に対する考え方を表明したものです。
会社が抱える「人」の悩みの大半は、社員との間にある意識のミスマッチが原因です。
自社に即した人事ポリシーによって意識をすり合わせることができれば、
複数の課題が一気に解決することも珍しくありません。
360度評価とは、「上司が部下を評価する」という従来の評価手法とは異なり、部下や同僚なども人事評価を行う評価方式です。この手法を導入する場合、どのような点に注意したらいいのでしょうか? そこで今回は、人事のプロフェッショナル集団、フォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、リアルな事例から360度評価のメリット・デメリットについてお伝えします。
同じ会社で同じレベルの仕事をしているのに、評価される人とされない人が出てくる。
これは評価基準となる「45のコンピテンシー」を知っているかどうかの違いです。
一見華やかに見える人事というポジション。
しかし実際は、アヒルのように水面下でばたばたと、
時に土まで巻き上げる勢いでもがきながら前進しているものです。
人事の仕事に関するありがちな誤解と、必要とされる意外な知識について解説します。
新卒採用というのは、
本来であれば明確な目的意識をもって取り掛かるべきことです。
しかし世の中には、
目的があいまいなまま新卒を採用している会社も少なくありません。
新卒採用を始める前に、
もう一度その意味を確かめてみましょう。
注目されている「ジョブ型雇用」は、
すべての会社にとって有効というわけではありません。
会社が人材についてどのような問題を抱えているかによって、
毒にも薬にもなり得るのです。
今回はジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用について、
そしてそのメリット・デメリットについて解説いたします。
「人事異動」は誰にとっても大きなイベントですが、人事担当者にとってはまた異なった意味を持ちます。
では人事担当者はどのように進めるべきなのでしょうか?
そして人事になりたての人間は「人事異動」に向けてどのように振る舞えばよいのでしょうか。
著者の経験談も混じえて解説いたします。
コロナ禍で否応なく進む在宅勤務制度。しかし、その一方で接客業など、どうしても出勤が必要な職種があるのもまた確かです。同じ社内に在宅勤務ができる職種、できない職種が混在している場合、しばしば人事に寄せられるのが「自分は(職種上)在宅勤務ができないのに、同じ社内で在宅勤務している人がいるのは不公平だ!」という声。 さて、そうした声が起こる理由は何なのか?人事担当者としてはどのように対処すべきか考えてみましょう。