優秀な人材を見つけても選考途中の辞退や内定の辞退が発生する企業が存在します。
そういった事態に陥らないように、
採用担当者には「話し手としての意識」を持つ必要があるのです。

企業説明会にやってきた人の興味をひいて、自社を「気になる企業」「入社したい企業」と思ってもらう。これが採用担当者の役割です。
自社の課題を解決してくれるような優秀な人材は、たとえ採用説明会や面接にきてくれたとしても、ただ待っているだけでは他の企業への入社を選んでしまいます。興味を持ってくれた優秀な人材が「自社の志望者」でいてくれるために、採用担当者はどうすれば良いのでしょうか?
まず持たなければいけないのは、「話し手としての意識」です。
企業説明会で話す内容と言えば、自社の魅力や強み、事業所の雰囲気や福利厚生などの会社のことが一般的です。これはどこの会社でも大きく変わらないでしょう。
ただ、事務的に伝えてしまっては全く相手には響きません。重要なのはそれを伝える採用担当者の「伝え方」です。
学生時代を思い出してみてください。授業を受ける時でも淡々と教科書に書かれている内容を読み聞かせる先生と、関連する自分のエピソードを交えて話してくれる先生とではどちらの授業が楽しみにだったでしょうか。
おそらく大多数の人が後者の先生の方が良かったと答えるでしょう。こういった先生は相手が興味を持つように話をうまく話を脚色している(ストーリーを組んでいる)のです。
このテクニックはぜひ採用担当者にも見習って欲しいところです。
就職氷河期を経験している人などにとっては信じがたい話かもしれませんが、企業説明会に来る学生のうち、採用担当者の話す内容に最初から興味を持って聴く人は少数でしょう。というのも、企業の魅力や強みや福利厚生といったことは今の時代であれば少しインターネットで調べればほとんどが出てくる内容だからです。
したがって、企業理念や魅力を伝える時でも、「弊社は地域社会の活性化を目指しています。また、他社にはない優れた技術を持っています」などの事実を淡々と語るだけの話し方ではなかなか学生の興味を惹くことは難しいでしょう。
ではどのような言い方をすれば良いのでしょうか。前述のとおり、ストーリーを作ることが大切です。
たとえば「弊社は地域社会を活性化させたいという想いを持っています。その想いが強いからこそ、他社にはない優れた技術を持つようになったのです。」といった、想いを強調する形は典型的な作り方と言えます。こういった言い方をするだけで相手の興味をこちらに引き込むことができるのです。相手の目にできるだけ自社が魅力的に映るように作り上げるのがポイントですよ。
ただし、志望者の興味を惹きたいばかりにウソをついてしまったり、騙したりするような内容を作り上げてしまうのはいけません。あくまでノンフィクションな内容を相手に魅力的に語ることが重要なのです。
そうは言ってもいきなり話し方を変えるというのは「性格を変えろ」もしくは「徹底的に演技しろ」と言われているようなもの。いきなり変化するのは難しいですし、頑張って作ったしゃべり方には不自然さが表れてしまうかもしれません。
そこで、普段のしゃべり方は変えずにちょっとしたテクニックを用いて変化を加えてみるのがオススメです。
例えば
・ジェスチャーを交えながら話す
・相手に質問をしながら会話をする
・声のトーンに起伏をもたせる
といったものは一般的にもよく使われているテクニックですので、ぜひ取り入れてみてください。
特に声のトーンは重要です。相手の前に立って話す時にはいつもより少しだけ大きな声を意識してみましょう。また、学生が興味を持ちそうな内容を話す時には少し間を空けるといったテクニックも合わせると効果的です。少し間を空けて相手の意識がこちらへ向いたところに、アピールポイントを伝えることでその部分が相手の記憶に残りやすくなります。
志望者の興味を引くことが課題と感じている採用担当者の方は、こういった話し方を意識してみると相手の反応に変化があるかもしれません。参考にしていただけますと幸いです。

人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?

中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。

ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!

テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。

人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
「人事異動」は誰にとっても大きなイベントですが、人事担当者にとってはまた異なった意味を持ちます。
では人事担当者はどのように進めるべきなのでしょうか?
そして人事になりたての人間は「人事異動」に向けてどのように振る舞えばよいのでしょうか。
著者の経験談も混じえて解説いたします。
「年功序列」の考え方が染み付いている日本企業は少なくありません。
しかし、働き方が多様化し、ジョブ型の給与体系の企業も増えている昨今、
そのままでは優秀な人材が入ってこず取り残されてしまう可能性が高くなります。
今回は、西尾による講演をもとに、日本企業の「年功序列」について考えます。
コロナ禍で否応なく進む在宅勤務制度。しかし、その一方で接客業など、どうしても出勤が必要な職種があるのもまた確かです。同じ社内に在宅勤務ができる職種、できない職種が混在している場合、しばしば人事に寄せられるのが「自分は(職種上)在宅勤務ができないのに、同じ社内で在宅勤務している人がいるのは不公平だ!」という声。 さて、そうした声が起こる理由は何なのか?人事担当者としてはどのように対処すべきか考えてみましょう。
新しく人を雇う新規採用は、多くの企業が困っているところです。
「せっかく雇ったのにすぐやめてしまう」「求める社員が来てくれない」。
これらの原因は、意識のミスマッチであることがほとんど。
人事ポリシーを利用して、応募者と事前に意識をすり合わせておきましょう。
評価制度の導入は会社にとっての変化。
中には良く思わない人もいるかもしれません。
しかし、だからといって引き下がると制度の導入が進められないばかりか、
人事が“なめられる”原因になってしまいます。
人事担当者が持つ人事のお悩みは、なかなか共有することも難しいため、
自分の(あるいは部署内の)力で解決しなくてはならないことも多いでしょう。
今回は、人事1年目から人事としてキャリアアップしたい人まで、
多くの人事担当者に読んでいただきたい本を3冊ご紹介します。
360度評価とは、「上司が部下を評価する」という従来の評価手法とは異なり、部下や同僚なども人事評価を行う評価方式です。この手法を導入する場合、どのような点に注意したらいいのでしょうか? そこで今回は、人事のプロフェッショナル集団、フォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、リアルな事例から360度評価のメリット・デメリットについてお伝えします。
受け身人事が自発的に受け身人事を脱却することは簡単なことではありません。
今回は受け身人事が生まれる理由と脱却できない理由をご紹介するとともに、
自発的な人事の理想形とも言える「攻めの人事」について解説いたします。