2024.10.21
遅くなればなるほど、次の選択肢が少なくなる ウクライナ侵攻や新型コロナによる物価高騰や過度な円安、国力の低下な […]
ウクライナ侵攻や新型コロナによる物価高騰や過度な円安、国力の低下など、日本では様々な問題が噴出しています。前回もお伝えしたように、これらの影響によって50代のリストラがさらに加速するかもしれません。私はかつてないほどの危機感を覚えているのですが、同じ50代でも人によってかなりの温度差があるようです。
大企業のグループ会社や中小企業では、のんびりした50代の方が多く、まさか自分がリストラの対象になるとは夢にも思っていないように見受けられます。
人事の立場からすると「この人、リストラされたらどうするんだろう」「何かやれるのかな」「無理だろうなぁ…」、そんな風に思える50代の方が少なくありません。
この連載について感想を伝えてくれるのも30〜40代などの若い世代の方が多く、当の50代の方々は「なんとかなるんじゃね?」と思っている方が多いようです
なんとかなれば、もちろんそれでいいのですが、なんとかならないことも十分にあり得ます。万一に備えて何らかの準備をしている人ならともかく、そうでない人は、本当に生き残れなくなってしまうかもしれません。
そして、その準備が遅くなればなるほど、今後の選択肢が少なくなっていきます。
手遅れにならないように、今から「次」に向けた準備を始めてみませんか?
中高年サラリーマンは、会社にしがみつくべき。会社にしがみついてさえいれば、安泰な人生を得ることができる。この国では、こうした考えが広く定着してきました。
終身雇用や年功序列が崩壊しつつあり、成果や生産性がより重視されるようになり、中高年の黒字リストラが急増している現在でも、この考えは根強く残っています。
たしかに57〜58歳くらいの方であれば、会社にしがみついたほうがいいでしょう。会社の中で何を言われても、冷ややかな目で見られても、定年まであと2〜3年です。辛いことがあってもガマンして、会社にしがみつくべきだと思います。
それくらいの年齢になれば、逆に会社もリストラしません。自然と定年になるわけですから、無理にリストラをしたり、早期退職・希望退職を迫るメリットもないのです。
定年後の再雇用の際、大きく処遇が落ちることはあるかもしれませんが、会社にしがみつくことのデメリットとしては、「会社に居づらい」「肩身が狭い」くらいです。
「定年まで残れるだろうか、いつか何か言われるかもしれない…」
常にそう感じながら、生きていかなくてはいけない辛さはあるでしょう。その不安は決して楽なものではないと思いますが、それに耐えられるのであれば、あえて冒険する必要もないと思います。
しかし50代前半であれば、本当に「次」を考えたほうがいいと思います。たとえば、53歳だったら定年まであと7〜8年もあるのです。まだまだ先は長いです。「しがみつく」以外の選択肢を考えることをしないと、この先どうなるかわかりません。
55歳で役職定年、あるいは50代のアタマから役職定年という会社もまだまだあります。55歳で役職定年になったら、その後どうしますか? 役職に就いていても会社に残るのは厳しくなり、役職に就いていなかったら、なおさらリスクは高くなります。
会社に居場所がなくなったら、どうするのか。
リストラをされてしまったら、どうするのか。
会社にしがみつくことは、「自分の人生を他人に委ねること」とイコールです。
役職定年を決めるのも、リストラをするのも会社次第。「大丈夫かな…」「心配だな…」常にそんな不安を感じながら生きていくことになります。
定年まであと2〜3年であれば、不安に耐えながら生きていくことも可能でしょう。
でも7〜8年って長くないですか?
このような可能性を考慮して、次に向けた準備をしたほうが前向きに生きられます。転職、起業、独立など、「しがみつく」以外の選択肢を考えてみましょう。
不安に怯えながら生きるより、定年後も見据えて、やるべきことを改めて考えてみる。そうすれば、60歳まで7〜8年あります。最近リスキニングが話題になっていますが、50代であってもリスキニングは可能です。
リスキニングとは、新しい職業に就くために、あるいは今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得すること。
リスキニングができれば、リストラされる確率も下がり、たとえリストラされても、転職において有利になります。定年後もそのスキルを活かすことができるでしょう。
危機感を感じることなく「なんとかなるんじゃね?」と安穏としながら働いていると、会社からリストラを突きつけられて初めて「やばい…!」となります。
言うまでもなく、50代の転職は楽ではありません。
何の準備もしていなければ、転職活動はますます厳しくなります。無職になってから転職活動を始めると、会社に勤めながら転職活動をしている人より市場価値が2〜3割は下がります。採用担当者に足元を見られ、年収も低く提示されがちです。
準備が遅くなればなるほど、今後の選択肢がどんどん減っていくのです。
もう50代に入ったのです。会社に身を委ねるのではなく、自分の人生は自分で決めていきましょう。転職も視野に入れて、次に向けてしっかり準備をしましょう。
自分はいつでも転職できる。そう考えて生きることが、私はいちばん幸せな働き方だと思います。能動的な行動ができるようになり、会社や上司に対して言いたいことも言えるようになります。無駄なガマンもする必要がなくなります。
「仕事が面白いからこの会社にいるだけで、何かあればいつでも辞めてやる」
そんな精神状態で働いていれば、ストレスも不安もなくなります。
そして、こういう人ほど逆にリストラされません。リストラされても「よっしゃ!」と次に行けます。いつでも転職できるように選択肢を増やす。自分自身で今後の人生を決める。会社にしがみつくよりも、そのほうがいいと思いませんか?
では、50代で転職するとしたら、どのようにすればいいのか?
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
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この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
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