2018.10.12
人事にとっては社内の情報収集も業務の一環です。
社内の人が集まりそうなところに積極的に顔を出して、
コミュニケーションを重ねなければいけません。
目指すは「話しかけやすい人事」です!

人事の仕事はとにかく社内の情報を得ないことには始まりません。そしてその情報のほとんどは、現場の人間から直接聞かなければ意味のないものばかりです。
会議室にこもって社員の評価や給与計算をしていてはいけません。実は人事こそ人によく会い、コミュニケーションをとらなければならないのです。
人に会って直接話を聞く。そのために欠かせないのが、社内をウロウロすることです。もちろん暇つぶしをしているわけではありません。すれ違う人の調子をさりげなく伺ったり、懸念事項のある部署にフラッと顔を出して「最近どう?」などと声をかけたり。余裕のある時はほぼ毎日こうした社内巡回を続けていると、次第に普段あまり顔を合わせる機会のない役員にまで「ちょっと」と呼ばれて茶飲み話に付き合わされることもあります。でも、それでいいんです。人事というのは、話しかけられやすい存在でなくてはなりません。
ちょっと話を聞いてもらいたいのに、「アポを取ってください」などと言われたら「じゃあ後でいいや」ってなってしまいますよね。そして本当にアポを取ってまで面会を申し込んでくる時には、問題はすでに相当深刻なレベルに至った後。もっと早い段階で気づいて解決しておけばこんな大事にならなかったのに、と後悔しても後の祭りです。
フランクに相談できる人事担当者になるには、日ごろから社内をウロウロして積極的にコミュニケーションをとって自分を知ってもらい、話しかけられやすい存在になっていくことが必要です。

社内をウロウロして話しかけられやすい存在になる。これは、複数の拠点がある場合も同じです。
国内に複数の拠点がある、という場合、せめて担当拠点には年に一回のペースで顔を出すようにしましょう。
基本的に人事部は本社に所属しているため、他の拠点には手が回らなくなりがちです。だからと言って疎かにしていいわけではありません。地方拠点であっても、そこには本社と同じように会社のために働いてくれている社員がいるからです。彼らの悩みやトラブルも、解決してあげなければなりません。確かに相談はメールや電話でも行えます。それでも現場の雰囲気や当事者の温度感というのは実際に行ってみないと分からないもの。とはいえ頻繁に訪れる暇はないでしょうから、年に1回程度で十分でしょう。
社内や地方拠点をウロウロする、と言っても人気のないところをさまよっていたのでは意味がありません。なるべく人が集まりそうな場所に出かけましょう。
例えば、タバコを吸うのなら喫煙室は良いスポットです。フロアが違う社員とも喫煙室でコミュニケーションをとることができますし、役員などとも接点を持てます。
タバコを吸わない人は、食堂に顔を出す等でも構いません。とにかく人がいそうなところに顔を出して、いろいろな人に顔を覚えてもらいましょう。
本社だけでなく地方拠点出でも「話しやすい人事」を確立させると、その分だけ仕事は増えます。「ちょっと話聞いてくださいよ」と呼ばれたことは数えきれないくらいありますし、「ちょっと」が本当に「ちょっと」で終わる例はそれほどしかありません。正直、見つけなきゃよかった!聞かなきゃよかった!話しかけなきゃよかった!と思ったこともたくさん出てくると思います。
でも、こういったものも全て含めて人事の仕事です。人事の仕事にはくすぶっている情報を早く見つけ出し、火が出る前に消化する、ということも含まれます。早め早めの対処をしていくためにも、積極的な情報収集は欠かせないのです。

人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?

中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。

ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!

テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。

人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
人事は、人員計画・配置・採用・給与・厚生・育成・評価といった分野と、それぞれに戦略、企画、運用、オペレーションという機能があり、幅広い分野の領域に関わる職種です。一領域の人事担当者からマネジャー、人事責任者になるには、何をどのように学べばいいのでしょうか?本記事では、担当者レベルから人事責任者を目指すために重要なポイントを「人事の学校」主宰・西尾太が解説します。
年功序列の処方箋としてブームになった成果主義やジョブ型雇用で、日本企業は本当に「脱・年功序列」を実現できるのでしょうか? 多くの企業はポリシーを持たずに、小手先の手法を取り入れて痛手を負っています。手法の導入だけに走った企業はどうなってしまうのか、改めて考えてみましょう。総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP )の著者・西尾太が、年功序列を脱するための方法についてお伝えします。
コンプライアンス違反という言葉を目にすることが増えてきました。コンプライアンス教育の重要性は、日に日に増しています。そもそも教育の目的や意義とは何か? 今回は、人事のプロフェッショナル集団、フォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、コンプライアンス教育の目的や労働法規の事例、研修について解説します。
人事評価においては、上司から部下へのフィードバックが重要です。しかしフィードバックをしない、あるいは適切なアドバイスをしない管理職も少なくありません。そこで今回は、フォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、フィードバックの目的について解説します。
採用担当者は採用する側だから、優位に立場である。
そういった意識を持っている人事は少なくありません。
この少子化の時代、その意識を捨てて自社を売り込む立場の目線を持つことが大切です。
近年、メンタルヘルスが引き金となった深刻なトラブルが相次いでいます。会社の責任で「うつ病」などの精神疾患になってしまった社員がいた場合、人事はどのように対応をしたらいいのでしょうか? そこで今回は、フォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、人事担当者が知っておくべきメンタルヘルスの対処法について解説します。
JBpressにてビジネスパーソン向けのWebコラムを12月11日(水)よりスタートいたしました。
キャリアステップの策定は、人材育成と離職率の低下に欠かせない施策です。
しっかりとしたキャリアステップを描き、浸透させ、社員の成長を促しましょう。