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もしも人事評価に不満を言われたら?

社員から人事評価について不満が出てきた時、それは「問題点を洗い出すチャンス」でもあります。社員の側に立って話を聞くことで不満の原因はどこにあるのかを探し出します。伝えてもらえるのは良いことなのだと思い、しっかりと向き合うことが大切です。

ある日突然、社員から人事評価に対する不満を言われた。こんな時、人事担当者はどのように対応するべきでしょうか。

「不満がある」と表明してもらうことは、「問題点を洗い出すチャンス」でもあります。伝えてもらえるのは良いことなのだと思い、しっかりと向き合うことが大切です。では、具体的にはどうやって向き合っていくべきなのでしょうか。

不満の原因はどこにあるのか洗い出そう

まず、人事担当者はその社員の側に立ち、話を聞くことが大切です。聞き出した内容から、不満の原因がどこにあるのかを冷静に探るのです。

人事評価に対する不満の原因は以下の3種類に分けられます。
1.評価の仕組み・運用上の問題
2.評価者である上司の問題
3.本人の自己評価が高すぎる故の自己評価の問題

いずれの問題なのか分かってしまえば、人事担当者がどのような対応をするべきか、自ずと決まってきます。

仕事の成果が良くも悪くも評価に紐づかない場合は、「1.評価の仕組み・運用上の問題」です。この場合は当然、人事が対応しなければいけません。「がんばっても、がんばらなくても真ん中ね!」といった制度では不満が出るのも仕方がありませんよね。

また、「評価の基準が明らかでない」というのも、評価制度によくある問題です。「なんかダメなんだよなぁ」では、言われた部下はどこを直せばよいのか分かりません。人材育成のためにも、評価の基準や結果を明確にフィードバックすることが重要です。

上司の感情的、私的な理由で評価が正当にされていないようであれば、「2.評価者である上司の問題」ですので、上司を正しに行かないといけません。「上司と部下の個人的な問題」と片づけてしまわずに、現場に入っていくことが大切です。

現場の争いが人事の耳に入るようになり、仲裁に人事が呼ばれるようになれば、似たような問題は自然と少なくなるでしょう。管理職の人と仲良くなって、現場にどんどん入っていきましょう。

正当な評価が行われているのにも関わらず、不満を言ってきた場合は「3.本人の自己評価が高すぎる」という可能性が考えられます。これは、自分のことを客観的に見ることができていないとも言えますが、一方で前述の上司の問題で、上司から適切に課題を提示されていないということも考えられます。

これをそのままにしてしまうと、当人はどこまでもそのまま突き進み、いずれ手痛いしっぺ返しをくらう羽目に陥ります。早めに本人・上司と話をして、自己認識のズレに気づいてもらう必要があります。

評価されないのは、本人の責任もある

「上司が自分を見てくれていない…」このように不満を言われたことはありませんか。ここで再確認したいのは「評価のために、やったことを上司に説明するのは部下の責任である」という評価の原則です。

上司だって人の子ですから、部下が7,8人もいればそれを公平に見ることは不可能です。ありのままでいさえすれば勝手に良い評価を得られるというのは大きな勘違い。
「自分の努力を見せる努力」をしないと、上司は自然には見てくれないのだと伝えましょう。こうした勘違いは、自己評価が高すぎる社員に起こりがちですので、話を聞く際にはよく観察してみて下さい。

最後に、人事に大切なことは、様々な人の話をフラットに聞くことです。

しかし、ただ単に聞いてさえいれば、相手が本音を話してくれるというわけではありません。不満を言ってきた相手であっても、相手に積極的に関心を持ち、共感を表して、相手の心を開くことができれば、不満の原因がどこにあるのか見えてくるはずです。

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