2024.09.17
社内外のコミュニケーション手段として、メールに加え、チャットツールを導入する企業が増えています。チャットはPCやスマホを通じてリアルタイムのコミュニケーションを可能にするツールで、社内SNSとも呼ばれています。リモートワークの普及にともない、チャットの利用頻度も高くなり、上司や同僚、部下、あるいは取引先から、毎日多くのメッセージが届くような時代になりました。
社内外のコミュニケーション手段として、メールに加え、チャットツールを導入する企業が増えています。チャットはPCやスマホを通じてリアルタイムのコミュニケーションを可能にするツールで、社内SNSとも呼ばれています。
形式的・一方通行になりがちなメールと異なり、チャットは実際に会話するような感覚が特徴で、1対1だけでなく複数人でのコミュニケーションが可能です。プロジェクトや部署など、業務領域に応じたメンバーでグループを形成し、資料や画像、音声データなども共有でき、効率的に情報を共有し対話することができます。
リモートワークの普及にともない、チャットの利用頻度も高くなり、上司や同僚、部下、あるいは取引先から、毎日多くのメッセージが届くような時代になりました。
しかし便利な反面、「すぐに大量のメッセージがたまる」「複数のツールをチェックする必要があり大変」「いつも即レスを求められているようで困る」と不満を感じている人も多いようで、「チャット疲れ」といった言葉も聞かれるようになっています。
リアルな職場においても、上司や同僚から「ちょっといい?」と声をかけられ、仕事を中断しなくてはいけない、集中力を阻害されるといった問題がありましたが、チャットによってその対象が広がり、ストレスに感じている人もいるでしょう。
しかし、オンラインでのコミュニケーションは重要です。
今後はチャットの内容が、給与や評価にまで大きく影響していくかもしれません。
リモートワークの浸透によって、人事評価のあり方も大きく変わろうとしています。
これまでは上司と部下が職場で同じ時間と空間を共有していたので、
「あいつは一生懸命やっている」
「毎日遅くまで頑張っている」
といった印象評価のようなものが、実は人事評価に大きく影響していました。
リモートワークでは、このような社員の「頑張る姿」が見えにくくなるので、今後は「成果」がより重視されるようになるはずです。
これまでの連載(リンク入れる・この連載のまとめページ)でもお伝えしてきたように、自らKPIを設定して成果を出せる人が、リモート時代における「デキる人材」のひとつの基準になっていくでしょう。
そしてもうひとつ、今後より重視されるようになると考えられるのは、
オンラインでのコミュニケーションスキルです。
部下に任せた仕事が要領を得ていなかった場合、これまでだったら、上司が手取り足取り教えていましたが、リモートワークではそうした方法が難しくなります。
そのため重要になるのは、チャットやメールを効率よく使って
いかに少ないやりとりで要領を得て成果を出せるかです。
チャットやメールは、やりとりの回数が多くなるほど、相手の貴重な時間を奪っていきます。要領を得ない対応は「コミュニケーションスキルに難あり」と厳しい評価を下されるようになるでしょう。
コミュニケーションの問題は「部下→上司」というベクトルに限った話ではありません。「上司→部下」、すなわちマネジメントにおいても、リモートワークに適したコミュニケーションのあり方が問われていくはずです。
たとえば、一般的に30代以上のチーフクラスと課長クラスの社員には、以下のような行動やコミュニケーションスキルが求められています。
【チーフクラス】
・顧客・上司・後輩の考え・想いを聴き、理解している受信力
・新たな企画を作り、提案する発信力
・相手にこちらの考えを的確に伝える企画提案力とプレゼンテーション力
【課長クラス】
・メンバーの考え・意見をよく聴き、理解を示し、信頼を得る傾聴力
・チーム運営を円滑に行うコミュニケーション力
・相談に乗り、明確な指示を出す人材育成力
・社内において他部門との有機的なつながりを持つ人的ネットワーク
こうした行動をメールやチャットを活用して、いかに要領よく行っていけるかが、リモート時代における重要な評価基準になっていくでしょう。
リモートワークの浸透、さらにリーマンショック時を超える戦後最悪ともいわれる不況によって、今後の日本は、成果主義と職務主義(ジョブ型)を導入する企業が増えていくはずです。それによって、以下のような変化が想定されます。
・給与は、年功ではなく時価払いに(今のパフォーマンスが今の給与に)
・給与ダウンは当たり前
・定期昇給は常識ではなくなる
・隙間役職はなくなる
・ポストがなければ年収は上がらない
・勤続・年齢・生活保障的要素はどんどん削られる
ただし、いずれにしても「成果」と「コミュニケーション」がより重視されるようになることは間違いないでしょう。
チーフクラスや課長クラスの「成果」には、部下や後輩、メンバーの育成・指導が含まれ、それが給与や評価に反映されます。
チーフクラスは、後輩の育成計画づくりを行う。計画的な育成を行い、フォローする。一部育成責任を負う。
課長クラスは、チームメンバーの人材育成責任を負う。育成計画を立案し、指導・助言し、評価を適切に行い、気づきを与え、成長させる。
部下や後輩と直接コミュニケーションを取ることが難しくなってしまったこの時代において、チャットやメールは重要なコミュニケーションツールです。
伝えたいことを端的にメッセージできているのか。
そのメッセージは、部下や後輩の育成につながるのか。
気づきを与え、成長させることができているのか。
また、上司をマネジメントする。自らが実現したいことを、上司を使って実現するための働きかけをすることも大事です。
日常のチャットやメールのやりとりの際にも、ぜひこうしたことを意識してみてください。それが、あなた自身の価値を高めることになります。
次回に続く
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
中学時代に習ったこと、覚えてますか?
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この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
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社長の独断による抜擢は逆効果 ベンチャーや中小企業には「人事部」という部署がなく、社長が人事を兼ねていることが […]
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