2019.07.26
「なぜ自分は人事部に配属されたのだろう?」
人事部に配属されることの意味は、新卒と中途採用によって変わってきます。
今回は、入社してすぐに人事部に配属される人の傾向について解説いたします。
人事部に配属される「新人」は、果たしてどんな人が選ばれる傾向があると思いますか? 一言で「新人」といっても、新入社員と中途入社の社員ではそれまでの経験も、年齢も、心構えも全く異なるはず。それぞれどんな人が選ばれる傾向にあるのか、お伝えしましょう。
まず新卒で人事に配属されるケースからご説明します。
ずばり、配属が決定した人は、喜んでいいかもしれません。なぜならば、人事に配属される人は将来的に幹部ポジションを見込まれていたり、期待を集めたりしている人が多いからです。人事部は会社の顔でもありますから、なるべく「手堅い人」を配置しようという意図も働きます。
といっても、新人の場合は入社時に実施したテストのスコアや学歴、面接などからしか判断することができません。そのため、必然的に学歴が高く、コミュニケーション能力があり、見た目には爽やかで清潔感がある――といった人材が配属されやすくなります。
翌年の新卒採用のために、年齢が若い人を配属する傾向も見受けられます。これは、就活生から見た時に、会社説明会や面接の際、自分と同年代の社員がいたほうが共感しやすいからです。たとえば「私も去年の今頃はあなたと同じ就活生だったんだよ」と会社説明会などで声をかけられたら、少しでも安心しますよね。緊張している就活生をほぐし、共感してもらうためにうってつけの役割なのです。
では次に、中途採用の社員のケースはどうでしょう。こちらも期待を持たれているのは同様ですが、新卒と異なる点は、他社の現場での実績を持っているという点です。そのノウハウを、自社の採用に活かしてほしいと期待されています。
終身雇用制から転職が当たり前となり、正社員、契約社員、はたまた副業採用など雇用形態も多様化しています。その一方で、人事領域では1990年代後半からスペシャリスト志向がブームになりました。極端に言えば「人事は面接官ができればいい」や、「労務管理で数字だけ見ていればいい」など、そういったパーツとも呼べる仕事を作業者としてこなせればよい、といった考え方です。その弊害として、いわゆる採用から異動配置、労務、制度と運用さらには社員教育までを俯瞰して立案し、実行できる「人事のプロ」人材が大きく不足しているのが実情と言えます。
中途採用で人事に配属された場合、いかに実力者だとしても、すぐにその会社の「人事のプロ」として活躍できる人は少数派です。「自分は期待されているんだ」という自信を胸に、経営者と理念やビジョンを共有し、現場ともコミュニケーションを図りながら、ぜひ全社を回せる「人事のプロ」を目指していってほしいところです。
大企業にはしばしば「本籍」という考え方があります。新卒であろうと中途であろうと、一番初めに配属された部門が「本籍地」となります。そこから営業などの現場に異動することはあっても、それはあくまで本人の成長のための差配であって、将来的にはまた本籍地に戻ってくることが一般的です(もちろん全ての大企業がそうであるというわけではありません)。
まず人事に配属されたということは、そこがあなたの本籍地だということです。人事は本社機能を担う人間ですから、入社して初めに人事部に配置されること自体は期待されている証として誇ってよいでしょう。
ここまで書いてきたことを読んで、新卒入社で人事に配属された人は、すごく緊張してしまうかもしれませんし、「自分に務まるだろうか」と不安にも思うかもしれません。よく「人事に配属された新人が気を付けることや、心がけることはありますか」というご質問をいただくこともありますが、「ない」というのが私たちの解答です。「転ばぬ先のなんとやら」という言葉もありますが、言葉であれこれと聞くよりも、まず「転んでみよう」「転ぶことで覚えよう」という意気込みが大切であると言えます。
強いて言えば、机にへばりついていないで、なるべく社内をうろうろして、組織長や部門長にまずは顔を覚えてもらうように図ると良いでしょう。とはいえ、こうした職位にある人たちはおしなべて多忙ですから、むやみやたらと話しかけていては業務の妨げになります。あなたの顔を気持ちよく覚えてもらうために、どのようなコミュニケーションが適しているのか? まずは実践してみてください。
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
会社がある程度の規模(社員数50〜100名程度)に成長してくると、評価や給与に不満を感じる社員が増え、優秀な社員ほど離職してしまう傾向が見られます。そんな状況になったときに必要となるのが、評価制度や給与制度などの人事制度です。しかし、人事制度の失敗例は、数限りなくあります。制度は運用できなければ意味がありません。なぜ制度を導入しても失敗してしまう企業が多いのでしょうか?
フォー・ノーツ株式会社が運営する【公式】YouTubeチャンネル。 今回は、【雇用契約はリモートワークでどうなるのか?雇用者と労働者の権利と義務】について現場を知り尽くした人事のプロ・西尾 太が解説いたします。
新卒でも、中途入社であっても、人事未経験で人事部に配属されたとしたら、
どのような考え方を持ち、何をして過ごすべきなのでしょうか?
今回は若手人事担当者の心構えについて解説します。
人事は、様々な情報を取り扱います。
若手人事だとその万能感かプレッシャーからか、「勘違い」を起こすこともしばしば。
今回は、若手人事がうっかり陥ってしまう「勘違い人事」のパターンをご紹介します。
同じ会社で同じレベルの仕事をしているのに、評価される人とされない人が出てくる。
これは評価基準となる「45のコンピテンシー」を知っているかどうかの違いです。
コロナ禍で活用されているリモートワークですが、社員から不満の声があがっている、という企業も多いようです。 一口に“不満”といっても様々なタイプの“不満”があります。例えば「集中できる自室がない」「自宅のPCの処理速度が遅い」「機密性の高いデータにアクセスできない」「インターネット回線が安定しない」といった労働環境面の不満。そして、「チームメンバーに気軽に声かけができない」「正当に評価されないのではないか?という不安」といったコミュニケーション面の不満などがあります。 今回は人事課題として、「コミュニケーション面」に絞ってリモートワーク環境下で起こりがち不満とその解決方法についてお話しします。
昨今の情勢により急速に需要が高まっているリモートワーク。
ただ、リモートワークで適切に社員を管理することはできるのでしょうか?
リモートワークを実現するために、
人事担当者や管理者が踏むべきファーストステップをご紹介します。
退職者が出ると多くの現場が人手不足に陥り、
業務がうまく回らなくなります。
この状況を改善しようとよくやりがちなのが補填的採用。
でも実は、こうした場当たり的な採用はお勧めできません。