採用担当者は採用する側だから、優位に立場である。
そういった意識を持っている人事は少なくありません。
この少子化の時代、その意識を捨てて自社を売り込む立場の目線を持つことが大切です。
今後、就職面接を受ける若年層は100万人をきってくると言われています。採用活動において、より優秀な人材を採ろうと各社の動きが活発化することは明らかです。ただ、そのような中でも残念ながら、「採用担当者は面接を受ける人を選ぶ立場にあり、優位性がある」と感じている人は少なくないと思われます。
確かに採用担当者は採用する側なので、選ぶ立場にあると感じてしまうのも理解できないわけではありません。現在採用担当の立場にいるのは就職氷河期を乗り越えた方が多く、いわゆる「お祈り」をたくさんもらいながら採用活動を乗り切ったというご自身の経験からきているのもあるでしょう。
しかし、時代は変わっています。テクノロジーの進化によってどんどんアップデートされる技術や情報に順応しやすいのは若年層のため、優秀な若手をより多く採用した企業の方が有利に立ちます。それなのに若手の絶対数は減っていくため、需要に対して供給は少なくなっていく一方です。
もちろんこの時代においても、とても採用倍率が高い企業は存在しています。そういった企業に共通しているのは、その企業自体が高いブランド力を持っていることです。たとえば大手広告代理店やテレビなどのメディア業界、財閥系企業など、企業が持つブランドに惹かれて自然と若手が集まります。時代の流れとともにその人気の移り変わりもあるかもしれませんが、こういった企業に優秀な若手が集まりやすいのは言うまでもありません。
優秀な若手は、もちろんそういったブランド力のある企業も受けているでしょう。そして、内定をもらっているでしょう。たとえば10社内定をもらっている中で、ブランド力のある企業ではなく、自社がその10社の中の1番に選んでもらうためにはどうすればよいのか?あなた自身がブランド力のある企業の人事担当者でないかぎり、こういった視点が採用活動には必要になります。
つまり、今や企業は選ぶ立場から選ばれる立場になっているのです。
ではどうやったら選ばれるようになるのでしょうか。企業のブランド力は一朝一夕でつくものではありませんので、他の部分で工夫をする必要があります。
その部分とはズバリ、「採用担当者」です。採用担当者がどのような人物か、若年層に向けてどのようなアプローチをするかによって選ばれる確率がぐっと上がります。
フォー・ノーツ株式会社代表の西尾は、3,000人以上の学生の面接をしてきた経験から、どのような面接官が良い印象を受けるのか、逆にどのような振る舞いが悪い印象を与えるのかを残しています。
<良い面接官>
○話をよく聞いてくれる
○学生に聞くばかりではなく、会社や自分のことも話してくれる
○学生の話に興味を持って聞いてくれる
○学生が話したことをまとめてくれる(わかってくれたと思えるそうです)
○人当たりがやわらかい
<悪い面接官>
○冷たい印象がある
○距離感がある
○丁寧だが業務的でフレンドリーさに欠ける
○感情を表情に出さない
○学生が話したことを見えないようにメモしている
○意図のわからない質問をする
○家族の話をしつこく聞かれる
実際に良い面接官にあげられている振る舞いの面接官、採用担当者は採用において良い実績を上げていると言います。
ただ、では面接を受けにきたり話を聞きにきたりした若者と常にニコニコしながら楽しくお話をしていれば良いのか、というと、そうではありません。自社を選んでもらえるように売り込んでいく必要があります。自社を魅力的に見せるトークをするために、しっかりと準備は怠らないようにしましょう。
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
注目されている「ジョブ型雇用」は、
すべての会社にとって有効というわけではありません。
会社が人材についてどのような問題を抱えているかによって、
毒にも薬にもなり得るのです。
今回はジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用について、
そしてそのメリット・デメリットについて解説いたします。
会社にとって社長は意思決定者であり、常に先頭を走り続ける存在です。
それでも、いつでも正しい判断ができるわけではありません。
社長の指示や行動が会社の人事ポリシーに沿わない場合、
自信をもって「待った」をかけられる人事担当者になってください。
人事制度の改革には反対意見がつきもの。
私たち人事はその反対意見に対して
どのように対処していけばいいのでしょうか?
今回は人事制度改革を行うにあたり、
意識しておくべきことをご紹介いたします。
予期しない退職報告や退職希望にあたふたしてしまう「びっくり退職」。退職者には辞める前にいくつか特有の"兆候"が見えるものです。昔と比べて若手社員の退職が当たり前になった時代だからこそ、人事の恥とも言える「びっくり退職」に陥らないように、人事担当者には退職者が出す兆候を見逃さないスキルが求められています。
人事がブレると、どうなってしまうのか?あまり想像ができないかもしれません。
しかし、人事のブレは採用、育成などの
「人」に関わる事柄に大きな影響を与えるため、
「人事の基盤」としてしっかり策定することが大切なのです。
会社は利益を追求する組織ですが、社員に求めるものはそれだけではありません。
会社における「困った人」を出さないために、人事は社員を評価する制度をしっかりと定めましょう。
会社と社員を成長させる人事の「あるべき姿」をお伝えしたい。総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社は、代表取締役社長・西尾太の著書『この1冊ですべてわかる 人事制度の基本』出版記念特別セミナー【聞いた後でジワジワくる‼西尾太の「地味な」人事の話】を2022年11月17日、TKP東京駅日本橋カンファレンスセンターにて開催いたしました。本記事は、このセミナーの内容を再構成・加筆をしてお届けします。第1回は、ジョブ型の失敗例を参考に人事の「考え方」の重要性についてお伝えします。
いま再び注目を集めている「ジョブ型雇用」や「成果主義」は決して新しい考え方ではありませんが、これからの働き方を考える中では重要な要素です。 その実現のためにはジョブディスクリプション(職務記述書)が必要とされています。しかし、ジョブディスクリプションの策定や運用には、様々な課題も想定されます。 「働き方」「雇用のあり方」「管理のあり方」「評価のあり方」「給与・処遇のあり方」といった「考え方」そのものをどこまで変えるのか、といったことをよく考える必要があります。 今回は代表西尾から、これからの時代の働き方や評価についてお伝えしていきます。