2018.09.28
              人事担当者のもとには非常に多くの情報が入ってきます。
その情報、あなたはどうしてますか?
上司に報告するものとしないものを自己判断していませんか?
その自己判断が大きな問題につながる可能性もあります。            

チームで仕事をする際、意識しなければならないことの一つが「情報共有」です。
情報の共有というと「報告・連絡・相談」が一般的です。通常であれば自分が抱えている案件などに対してだけで済みますが、人事担当者なら報告・連絡・相談をする事項に「自分がつかんだ社内情報」も加えなければなりません。相談を受けた、あるいは少し様子のおかしい社員を見かけた。こんな時、あなたはどう対処していますか?自分の中だけで処理をせず、きちんとチームに報告できていないのであれば、人事担当者としては不合格だと言わざるをえません。
例えば、人事担当者のあなたが、ある社員から「実は最近こんな悩みがあって……」という相談を受けたとします。聞いた限りでは大きな問題に発展しそうな気配もなく、時間が経てば解決するものです。そんなとき、あなたはこの情報をどう扱うでしょうか?
人事の担当者であれば悩むところだと思います。中には、報告せずに自分の中に留める選択をする方もいるのではないでしょうか。ましてや相談者本人から「話せただけで満足だから、人事部長には話さなくても大丈夫」などと言われたら、多くの方が報告をしないはずです。
しかし、このように自分で情報を止めてしまうのは、実はとても危険なことだと言えます。なぜなら、その情報が本当に些細で放置していても問題のないことなのか、あるいはきちんと会社として手を打たなければならない問題なのか。判断するのはあなたではなくチームの上司だからです。
その話が後々大きくなる可能性があるのか、あるとすればどこまで大きくなるのか。この判断は非常にシビアであり、とくに人事を担当してまだ日が浅い人には難しいでしょう。ですから、自分が聞いて、あるいは見て仕入れた情報は、どんなに些細だと思っても、あるいはどんなに本人に口止めされても、必ず全てチームに報告しなければならないのです。
ただし、本人に「言わないで」とお願いされている場合には、きちんと筋を通す必要があります。上司に「本人からは言わないでくれと言われている話なのですが……」とあらかじめ断ってから情報の共有を行い、その結果上司が特別な対策は必要ないと判断すれば、そのまま経過観察で構いません。しかし何らかの対策が必要だと判断された場合には、「やっぱり考えたんだけど、上司に言った方が良いと思うから報告させてくれないかな?」と本人に了承をとるようにしてください。実質的には事後承諾になってしまいますが、このプロセスを怠っていきなりアクションが取られると、「言わないでって言ったのに勝手に報告された!」ということになりかねません。
人事担当をしているととにかくいろいろな情報が入ってきます。ただ、その情報を取捨選択するのはあなたではなくあなたの上司です。得たものはしっかりと漏らさず共有する。このことを忘れないようにしてください。

情報はどんなものでも必ず共有しなければいけません。ただし、これはもちろん人事部内での話です。あなたが得た情報や、他の人事担当者から共有された情報を人事部外に持ち出すことは絶対に避けなければなりません。
「そんなことするわけないじゃないか」。皆さんそう思うと思います。ただ、たとえば飲み会の席でいい感じにお酒が入ったら、絶対に漏らさないという保証ができるでしょうか。ついつい口をついてしまう可能性は否定できません。
もちろん、だからと言って飲み会に行くなというわけではありません。というより、社員とのコミュニケーションを深め情報を取集する場として飲み会はもってこいですので、むしろ積極的に参加するべきです。ただ、飲み会で情報を引き出すためには、「この人になら何を話しても大丈夫」と思ってもらえる信頼感が欠かせません。そのためには人事部として知りえた情報はしっかりと隠しておく必要があります。飲み会を楽しくて役に立つものにするためにも、「情報を外に漏らさない」ということは、日ごろから意識しておくようにしてください。

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                成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。 
                なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
            

              
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              その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
            

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次のステージに向けて成長するためのキホン
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                  総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社は、代表取締役社長・西尾太の著書『この1冊ですべてわかる 人事制度の基本』出版記念特別セミナー【聞いた後でジワジワくる‼西尾太の「地味な」人事の話】を2022年11月17日、TKP東京駅日本橋カンファレンスセンターにて開催いたしました。本記事は、このセミナーの内容を再構成・加筆してお届けしています。今回のテーマは、「45のコンピテンシーモデル」。これは人事担当者だけでなく、社員全員が理解していなくはいけません。
 
                  2009年の開講以来、述べ5000人以上の人事担当者が受講し、「人事の原理原則を体系的に学べる」と人気の講座「人事の学校」がリニューアルしました。2022年5月18日より新たにeラーニングサービスを開始。PCやスマートフォン、タブレットなど各種デバイスで受講可能となるなど、人事担当者がより気軽に学習できるよう生まれ変わりました。本記事では、「人事の学校」主宰・西尾太にインタビュー。リニューアルの理由や人事担当者の皆さんへのメッセージをお伝えします。
 
                  いま再び注目を集めている「ジョブ型雇用」や「成果主義」は決して新しい考え方ではありませんが、これからの働き方を考える中では重要な要素です。 その実現のためにはジョブディスクリプション(職務記述書)が必要とされています。しかし、ジョブディスクリプションの策定や運用には、様々な課題も想定されます。 「働き方」「雇用のあり方」「管理のあり方」「評価のあり方」「給与・処遇のあり方」といった「考え方」そのものをどこまで変えるのか、といったことをよく考える必要があります。 今回は代表西尾から、これからの時代の働き方や評価についてお伝えしていきます。
 
                  
                  若手・中堅クラスの社員に、会社はいったい何を求めているのでしょうか?
会社が求めているものを知れば、あなたの評価も上がるはずです。                
 
                  
                  「頑張っていること」を評価したい、
という気持ちを持つのは悪いことではありません。
しかし、その気持ちを本当に評価に反映してしまうと、
社員の不満の元になってしまいます。                
 
                  脱・年功序列とは、社員のパフォーマンスを適切に評価し、パフォーマンスに応じて給与を比例させる仕組みを構築することです。人事担当者は、人事ポリシーをもとに、一貫性のある評価制度や給与制度を構築する必要があります。脱・年功序列を成功させるためには、3つのポイントが重要です。総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP )の著者・西尾太が、脱・年功序列を実現する人事制度の作り方をお伝えします。
 
                  
                  人事は時代や景気の波に左右されやすく、
時々によってあったりなかったりを繰り返してきました。
そのため経営層の中には人事の仕事に対して
良くない印象を抱いている人も少なくありません。
人事が経営層から信用されるためには何が必要なのでしょうか?                
 
                  
                  会社が大きくなるについて、「社員からの批判」は増えていきます。
そういった批判にはどのように対処していくべきなのでしょうか?
そもそも、対処する必要がないのでしょうか?
悩んだときは、その批判が会社に与えるインパクトを考えてみましょう。