2024.10.09
大リストラ時代に突入しても、50代の転職者を求めるニーズはある 「円安や物価高騰によって、50代の転職はさらに […]
「円安や物価高騰によって、50代の転職はさらに厳しい時代になりますよね。
今の会社になんとか居座るテクニックはありませんか?」
今回はそんなお題をいただきました。会社に居座るテクニックとしては、前回 もお伝えしたように、職位につくとか、専門性を磨いてアウトプットを高めるしかありません。物価が高騰し、円も安くなっているのですから、現状維持ではアウトプットは下がっていきます。1.2倍でもトントン。会社に居座りたいのなら、1.5倍のアウトプットを出すことが必要になります。
なのですが、会社に居座るのは、やめませんか?
今の仕事に生きがいを感じていたり、今までの1.5倍の価値を出していく覚悟があるなら、もちろん会社を辞める必要はありません。ですが、ただ単に今の生活を維持するために会社に居座ったり、しがみついたりしても、人生楽しくないでしょう。
1.0では居座れないのですから、この際、転職を考えてみませんか?
たしかに今後、転職が厳しい時代になっていくかもしれません。でもそれは人によります。50代でも容易に転職できる人もいます。昨今は人手不足も深刻化しています。50代の経験者を求めるニーズはたくさんあるのです。
たとえば、中小企業には「ぼっち人事」と呼ばれる、1人でやっているような人事担当者が大勢います。ぼっち人事だと、なかなかうまくいかないことが多いので、人事経験者から他社で得てきた知見を移植してほしいというニーズがあります。
経営企画でも部長候補者が欲しいとか、経理や法務でもスキルを持った経験者が欲しいとか、たとえ50代であっても、そういうニーズは多くあるのです。
時代は大きく変わりました。30年前の50代といえば初老のイメージでしたが、今の50代は、ビジネスパーソンのど真ん中世代。求めている人たちはたくさんいます。
現在はマッチングアプリで結婚するのが当たり前の時代になっています。私たちが社会人になった30年くらい前は、転職した人に対してネガティブなイメージもありましたが、今の若い世代は「転職なんて当たり前じゃん」と考えています。
転職は、むしろポジティブなイメージに変わっているのです。しがみつく努力ではなく、自分の価値を出せる場所を見つける努力をしてみませんか?
しがみつく努力をされたら、会社も迷惑、後輩も迷惑です。会社に居座られたら、どこかで鉄槌を下さなくてはいけなくなります。外に出たほうが、自分も会社も後輩も、みんなが幸せになれます。自分が価値を出せる場所を見つけに行きましょう。
転職するなら東京のいい会社などと考えず、地方に目を向けてみるのもひとつの手です。地方も人手不足の企業が多くあります。コロナ禍以降、地方に移住する人も増えています。場所を選ばなければ、転職先は必ずあります。
大リストラ時代・大倒産時代に突入したとしても、逆に転職のチャンスも広がっていきます。一歩踏み出せば、道は開けると思いますよ。
30年間働いてきた人なら、誰でも転職できます。なぜなら、それだけの経験値を積んできたからです。あなたの価値を発揮できる場所は、必ずどこかにあります。
転職できない人は、自分の棚卸しができていないだけ。たとえば今は年収1000万をもらっていても、本当はいくらかなのかが見えているか。転職すれば年収は下がるのが当たり前です。年収1000万に固執してしまうと転職は難しくなりますが、「自分の市場価値は年収700万」といったことが見極められていれば、転職先はあります。
客観的に自分の市場価値を判断して、年収700万だと思ったら、その年収で暮らしていけるように自分の生活をちょっとリストラすればいいのです。
年収700万で住める家で、年収700万で暮らせるように生活設計をする。今の会社にしがみつくより、そのほうがずっと気楽です。転職をして年収700万に下がっても、評価されれば、1000万に上げることも可能です。
私も転職したときに年収900万から年収650万に下がったことがありました。「ああ、これが自分の市場価値なんだな」と知ることができて、気が楽になりました。自分の市場価値が650万とわかれば、あとは上げていけばいいだけです。
自分の市場価値を知ったら強いです。自分の市場価値がいくらなのかを判断できなければ、人材紹介サービスや転職エージェントに聞けば教えてくれます。
自分の市場価値を知れば、逆に今の会社に居座るテクニックも見えてきます。自分のキャリアを一回棚卸しして、自分は何ができて、何ができないのかを見極める。そうすれば、「これをちゃんとやればいいんだ」「ここが自分の強みなんだな」と努力の方向性がわかるので、会社に残り続ける道も見えてきます。
今の会社に残りたいけど、能力的に厳しい。年収が下がるのなら、転職はしたくない。そういう方もいるかもしれません。
そういう場合は、「会社大好き」をアピールしましょう。企業にとって、理念を浸透させることはとても大事です。会社が大好きで、企業理念を体現しているような人材は、人事も経営もそうそうリストラできません。
理念とは、企業が世の中に提供する価値。それをすごくリスペクトしていて、「いい会社だなぁ!」「これをやっていこうよ!」と周りのみんなを焚きつけるくらいの人は、たとえ能力が低くても「しょうがないなぁ、あの人、会社大好きだから」と、みんなほんわかしてしまって、ひどい目に合わせにくくなります。
具体的に何をすればいいかというと、仕事の目的を「理念」とイコールにするのです。会社の行動指針を体現する。会社が大事にしていることを、とことん大事にする。たとえば、掃除を大事にしている会社だったら、掃除を徹底的にする。
人間、自分を愛してくれる人に対しては、なかなか冷たくはできないものです。それは会社も一緒です。居座りたいなら、とことん会社を愛しましょう。それでもリストラされてしまったら、それはもう仕方ないです。愛してもフラれることはありますから。
そうなったときのためにも、一回、棚卸しをしておきましょう。自分の市場価値を知っておけば、今後の人生でどのような場面になっても、必ず役に立ちます。
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
東京商工リサーチによると、2021年に希望退職を募った上場企業は80社以上。上場企業の希望・早期退職募集は2019年以降、3年連続で1万人を突破。2021年の募集者数は判明しているだけでも1万5000人を超えています。 コロナ禍によって経営が悪化した企業もありますが、大手企業の多くは黒字経営にもかかわらず希望退職・早期退職という名目の大規模なリストラに踏み切っています。なぜこれほどリストラ増えているのか。いま一度、その背景を理解しておきましょう。
年収とパフォーマンスが一致していない人は要注意 コロナ禍以前から増えてきた、45歳以上の早期退職・希望退職という名のリストラ。その候補となっているのは、パフォーマンスより年収が高い人です。それはどういうことなのか、詳しく説明しましょう。
50代になると、地位の格差、立場の格差などが開いてきます。しかし役職の有無や、組織やチームの規模を問わず、リーダーシップが求められるようになります。 では、リーダーに求められる資質とは、どのようなものでしょうか。 私は企業のリーダー研修プログラムで「目指すべき人材像」を5つのポイントに分けて紹介しています。OK例とNG例を交えながら説明しましょう。
遅くなればなるほど、次の選択肢が少なくなる ウクライナ侵攻や新型コロナによる物価高騰や過度な円安、国力の低下な […]
50代のビジネスパーソンの皆さんに質問します。通勤時間は何をされていますか?まさかゲームをしてないですよね…。なぜこんな質問をしたのかといいますと、管理職研修をしていると、伝統的な会社でも上場企業でも新聞を読んでない人が多いのです。新聞、特に日経はビジネスパーソンにとって読んでいるのが当たり前のはずですが、読んでいない人がほとんど。ゲームを楽しむのもいいですが、私たちがやっているのはビジネスです。
40代・50代になって、「専門職を極めていくか」「社内マネジメントに積極的に関わるか」といった今後の選択について悩んでいる人は多いのではないでしょうか?この二者択一は、リストラに関わる非常に重要な問題です。人事もまさにそこを見ています。40〜50代で何らかの専門性を持っていても、同程度の専門性を持っている20〜30代の人材がいるなら、会社はそちらを選びます。
タレントの高田純次さんが、以前にテレビでこんな話をされていました。「年を取ってやっちゃいけないのは、説教と昔話と自慢話」その通りでしょうね。若い人たちからしたら、説教・昔話・自慢話は聞きたくないはずです。言いたいことがあっても、そこはグッと我慢する。それが私たち50代に求められている基本的なスタンスでしょう。
50代のリストラ対策のひとつは、若手の指導です。「あの人、若手を育てるのがうまいよね」「あの人に預ければ、育ててくれるよね」と社内で評判が立つのは、リストラを防ぐ有効な手立てとなります。