2018.10.15
人事担当者が覚えておくべき心構えにはどんなものがあるのでしょうか?
今回は社員とどのように向き合っていけばいいのか、フォーノーツ代表の西尾がお話しします。
「社員の育成」。これは人事を担当している以上、必ず向き合わなければいけない問題です。社員がみな、成長を止めてしまったらどうなるでしょうか?きっとその会社は世の中の動きから取り残され、停滞どころか後退を余儀なくされてしまうことでしょう。
反対に、みんなが成長を続けている会社は、きっと活気に満ち溢れていて業績も良いはずです。そんな会社を実現させるためには何が必要なのでしょうか?
よく聞く会社の悩みとして「人が定着しない」というものがあります。しかもそのほとんどのケースで、優秀な人ほど早く辞めていきます。「どうにかならないの?」と我々にもよく相談がありますが、この現象、仕組み自体はとても単純です。
優秀な人材というのは成長意欲にあふれ、常に自分をスキルアップできるチャンスをうかがっています。このような人にとって、会社が「成長できない」ところであれば、早々に立ち去るのも無理からぬ話です。一方、あまり優秀とは言えない人材は成長意欲に乏しいことが多く、会社が「成長できない」ところであっても、なんとなくで居座り続けてしまいます。これが「優秀な人ほど早く辞めていく会社」の仕組みです。
これを解消するためには、この会社にいれば成長できると思ってもらうこと、実際に成長する機会を与えて「成長実感」を持たせることが必要です。成長実感を持ってもらう。これが育成の基本であり、会社に優秀な人材を根付かせる極意でもあります。
成長実感を与えられる会社になれば、今度は逆に優秀な人材ほどやめにくくなるでしょう。優秀な人材が成長できない会社を嫌う理由は、自分の価値が下がって、行く場所がなくなってしまうことを恐れるからです。成長実感を与え続けられれば「この会社にいれば成長できるし、どこにでも行ける」と思うようになり、結局は会社に長く居ついてくれるのです。
また、実は「すぐにでも他社に転職できる」という人が社内にたくさんいる状態は、会社にとっては理想的なのです。「転職を考えてる人が多い会社なんて、本当に理想なの?」と思われる方もいるかもしれませんが、「転職したい」ではなく「転職できる」ですよ。
考えてみれば当たり前の話で、他社にいけない人が自社内にいても、他社に勝つ事は出来ません。反対に、他社が欲しいと思っている人材を社内につなぎ留めておくことができれば、それは大きなアドバンテージになります。「すぐにでも他社に転職できる」人材が社内にたくさんいる状態が理想というお話、ご理解いただけましたでしょうか?
ただ、それにはやはり大きなエネルギーを要します。どこへ行っても活躍できる人というのは、すさまじい遠心力を持っています。そんな遠心力を持った人材を引き付けておく求心力を会社が持つのは並大抵ではありません。人事担当も、しっかりと成長を評価できる制度を作り、会社の求心力の一つになれるように努力をしなければなりません。
ただし、成長というのは望んだらすぐに出来るものではありません。同じように努力をしても、成長できる人とできない人は出てきます。
「どうしてあの人はあんなに成績がいいんだろう」
「どうしてあの人はあんなに頑張っているのになかなか伸びないんだろう」
「そもそもあの人は何で伸びようと努力をしないんだろう」
「あの人が急激に伸びたのにはどんな理由があるんだろう?本人から聞いて、他の人にも役立てられないかな?」
「あの人はスランプに陥る直前に体調が悪そうだったな。他の人がもし同じような状況になったら注意してみてみよう」
会社の中には、社員に成長を促すための、あるいは停滞させないためのヒントや先行事例がたくさん散らばっています。人事担当になったからには、ヒントや先行事例をたくさん見つけ出して、たくさん悩んでください。
人事とは人に対して悩むことが仕事です。あなたは自分自身のことが分かりますか?家族や友人、パートナーの考えていることや本当に得意なこと不得意なことが分かりますか?こんな身近な人間すらわからないのに、他人である社員のことなんかわかるはずがありません。常に最善を求めて悩み続ける。これが人事担当者のあるべき姿です。
人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?
中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。
ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!
テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。
人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
人事5年目に必要なことを、フォー・ノーツ代表の西尾がお伝えします。
人事5年目ともなれば仕事ぶりも板についてきたはず。
このフェーズでは今やっている仕事に意味や理由を、
周りに説明できる能力が求められます。
さらにステップアップしたいという方は、5年後、10年後の会社の姿を考えて、
それまでに何が必要かを考えて行動してみましょう。
人事にとっては社内の情報収集も業務の一環です。
社内の人が集まりそうなところに積極的に顔を出して、
コミュニケーションを重ねなければいけません。
目指すは「話しかけやすい人事」です!
年功序列による評価制度が崩れつつある現在ですが、
20代には20代の、30代には30代の、40代には40代の求められているものがあります。
自分の年代に求められているものは何か、しっかりと把握して評価につなげましょう。
新型コロナウイルスの影響で業績が悪化した企業による「内定取消」。 「よく耳にするから」「経営が厳しいからしかたない」とよく考えずにその選択肢を選んでしまっていませんか? 今回は「内定取消」に至る前に人事担当者がどのような認識と覚悟で向きあう必要があるのかお伝えします。
キャリアステップの策定は、人材育成と離職率の低下に欠かせない施策です。
しっかりとしたキャリアステップを描き、浸透させ、社員の成長を促しましょう。
年功序列の処方箋としてブームになった成果主義やジョブ型雇用で、日本企業は本当に「脱・年功序列」を実現できるのでしょうか? 多くの企業はポリシーを持たずに、小手先の手法を取り入れて痛手を負っています。手法の導入だけに走った企業はどうなってしまうのか、改めて考えてみましょう。総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP )の著者・西尾太が、年功序列を脱するための方法についてお伝えします。
将来、さまざまな分野でAIが人間に代わり適切な判断をしてくれる時代が来るでしょう。人事も同じでAIを取り入れて人事評価を行う時代が来ると言われています。人事部は今後なくなるのでしょうか?そこで今回は、フォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、AIと人事の今後について解説します。
第4次人事革命において最も重要なのは、「どこでも通用する人材」をつくる人事施策です。それができれば優秀な人材が集まります。「あの会社に入れば、どこでも通用する」というのは、どんな求人メッセージよりも強力です。今回は、フォー・ノーツ株式会社の代表であり『超ジョブ型人事革命』(日経BP)の著者・西尾太が、どこでも通用する人材=「超ジョブ型プロフェッショナル」のつくり方をお伝えします。