コラム
人事の地味な話
午後5時になるともう暗い、この時期はあまり好きではありません。早く冬至が過ぎて日が長くならないかな。
さて、少し時間が経ってしまいましたが、先日行いました、新刊「人事制度の基本」の出版記念講演には、110人というたいへん多くの皆様にお越しいただきました。お忙しい中ありがとうございました。お礼申し上げます。
今回は、時節柄悩みましたが、リアルで実施させていただきました。ご参加者同士でお話しする時間も少しだけ設けさせていただき、「こんなご時世ですので注意して周囲の方と情報交換してください」と申し上げましたが、それがとても盛り上がり、「あー、やっぱりみんなリアルでコミュニケーションしたかったんだな」と実感しました。
残念ながら、懇親会の開催は控えたたため、皆様とよりお話しする機会はありませんでしたが、また別の機会に交流の場を作りたいと思いました。
さて、今回は、「人事の地味な話」がテーマでしたので、お話しした内容は、流行に左右されない「地味な話」をしたわけですが、内容としては、
・人事はやり方よりも考え方(ジョブ型の失敗例など)
・年功序列は果たしてダメなのか⇒年功序列はダメだが、結果としての年功序列は有りである(ちゃんと評価したら、結果的に「年個序列的」にはなるだろう。
・ちゃんと評価して正しく処遇しなければならない
・考え方としての「人事ポリシー」の大切さ
・普遍的で汎用的な人事制度の構造
・等級制度設計の留意点
・コンピテンシーの構造
・目標設定の重要さ
・評価制度の留意点
・給与制度の留意点
・制度運用
・教育制度
・人事基盤をつくる
・人事担当者育成
と、地味な話しながら、いつもの西尾のクセで、盛だくさんの内容になってしまいました。
で、「人事制度の基本」がそういう本なので、ご了承いただきたいのですが、
結局のところ
「人事制度は道具にすぎない。それを使いやすい道具にすることも大切だが、
その道具をいかに活用するかが大事である」
ということをお伝えしたかった、
ということでした。
人事制度を変えたからといって、それだけですべてが解決するわけではない、のです。
「制度を運用して人を成長させて、会社を発展させるんだ」という経営と人事部門の強い想いと
粘り強い運用努力が大切なのです。
というわけで、「人事制度の基本」はそういうことも書いてあるよ、ということでした。
ゴルフの道具、そろそろアイアンセットかなあ。
(道具を変えても、使い手がイケてなければスコアにはつながらないんだけどね)
西尾 太