コラム
第5期
第5期に入っている。
周囲の景色が変わってきている。
そして桜も咲いている・・・。
今年度は人事領域における複合的なサービス、面的な仕掛け、そんなところを志していきたい。
さて、最近ちょっと気になった常識じゃないのに常識のように語られていることについて。
「転職して年収アップ」・・・転職関係の広告でよく見るフレーズだが、「転職=年収アップ」ではない。危険なフレーズ。
そういうこともあるかもしれないが、そういう志で転職すると失敗する。移った時にはそうでも長く続かないという事例は嫌というほど見てきた。どちらかというと年収を下げてもしたい仕事、というのを志してほしい。そして結果として気が付いたら年収もアップしていた、というのがいい。年収アップは目的ではなく結果であるべきだ。
「大企業では埋もれてしまうのでベンチャー企業」・・・・大企業で埋もれてしまう人材はベンチャーでも埋もれる。
これは会社の規模ではなく、その人がその場でどのように働くか、だと思う。たとえベンチャーの社内で埋もれなくても、小規模の会社は社外での戦いは厳しく、社外との戦いに勝てなければ社会的には埋もれる。「埋もれたくないからベンチャー」という選択はやめたほうがいいと思う。
「ベンチャー企業は若いうちから裁量のある仕事をさせてもらえる」・・・・人材の層が薄くて任せざるを得ない、というケースもある。僕は一番最初は大企業に勤めたが、一定領域の仕事は任せてもらえた。これに関しても会社の規模ではない。
「転職する人は愛社精神がない」・・・・勤続とロイヤリティは比例しない。愛があるからこそ離れるという選択肢もある。自分がその場に必要かを自ら見極めることが大切だと思う。
「正社員は安定」・・・・学生さんとの面接でよく聞く。やっぱりよく聞く。また、僕の親の世代はそれを固く信じている人もいる。日経ビジネスに、平成生まれは安定志向ではなく安全志向とあったが、正社員とは何か、についてぜひ人事の赤本か人事の学校にでも来ていただいて考えていただきたいと思う。会社や雇用形態に安定を求めず、自分の中に安定を求めよう。
「社会人は自由がない」・・・・先日まで、複数の新入社員研修をさせていただいたが、学生には自由があり、社会人には自由がないという新入社員のお考えを聞く。うん、正社員だったら時間的には自由がないかもね。でも社会人でも覚悟さえあれば自由でいられるんだよ。でも自由は死と隣り合わせだけどね。
それにしても「平成生まれ」というけど、研修をさせていただいた新入社員のみなさん、なかなかどうして優秀だしエネルギーもある子が多かった。僕の社会人1年生のときより相当しっかりしているようにお見受けした。日本の将来は捨てたもんじゃない。
・・・そのほかにもいろいろ「違うよなあそれ」というものがあったと思うが、いま思い出せないので、思い出したら折に触れて書こうと思う。
あー、人事=言葉遣いがよい、とは限らない。というのもいつも言っているけど、人事はまじめで固い人がやる、というものでもないですね・・・。人事と営業は、社内と社外という向きが違うだけで、基本「どちらも営業職」。