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Column

最初の5年間

2010.11.25

昨日は、内定者の方々へのプレゼンテーション研修をさせていただいた。

彼らは僕が大学を出て就職した年に生まれたそうな。
なんとまあ、大学生の頃は「笑っていいとも」の時間でも起きられなかったぐーたらな僕が、よくぞ、彼らが生まれてあんなに立派になるまでの22年間、社会人生活を送ってこれたものだ。我ながら感心する。

就職難の昨今に内定を勝ち取るだけのことはある、頼もしい人たちだ。

ところで日経新聞に載っていたが、3年で3割辞めると言われる新卒入社者の退職が減っているそうだ。また、不本意な会社・職種に就いた新人が「このまま一生これでいいのか」と思いながらも、転職先を見つけることが難しいだろうということで踏みとどまっているそうでもある。
「フリーター 家を買う」というテレビドラマも毎週見ているが、就職の厳しさが語られている。

ある種の妥協をしなければならない今の世の中については、不条理なことはたくさんあるわけだけど、そんななかでも、社会人最初の5年は大切にしてほしいと思う。

今の会社を辞めて転職してもいい。また「石の上にも3年」というのもあながち間違いではないが、何も同じ会社で不本意な仕事を「石の上で3年」やらなければならないこともないと思う。

けれど、会社を変えたとしても変えなかったとしても、社会人最初の5年間はとても大切だ。まずどこでも通用するビジネスの基本行動が身につく。マナー、電話応対、顧客対応、目標設定と進捗管理、時間管理などの「基本的なビジネス行動」は、やはり経験により身につけるのが近道であり、そしてこれは他社へ行っても、例え独立しても通用する行動能力になる。
その機会は逃してはならない。これらがない30歳はとてもつらいのだ。

前職・前々職で新卒採用や入社時教育に携わらせていただいて入社いただいたメンバーをはじめとする若手の人たちは、会社に残って活躍している人、転職した人など様々だけど、20代後半で、社内においても、転職先でもみんな活躍している。
一方で彼らは申し訳ないけど、それほどの特殊能力が身についているわけではないと思う。
ただただ、変化の激しいベンチャーの状況の中で揉まれ、悩み、しんどい想いをしながら毎朝会社に行って仕事をしてきた、というだけだ。でも立派に社内外に通用する人材になっている。個々はそれぞれだけど、基本的には転職市場では「買い」だ。
それは「基本的なビジネス行動」が身についているからだ。仕事を任せて安心だ。
だから、例え転職しなければならなくなったとしても、まずは安心だ。活躍できる場はいくらでもある。

ということで、最初の5年間は、とにかく不本意な仕事であったとしても、「ビジネス行動」を身につける貴重な機会だと思ってがんばってほしいと思う。今の会社を辞めたとしても、必ず仕事は続けてほしい。忙しくしていてほしい。
そして、社内には必ず「活躍している人」というのはいるはずだから、そういう人を見つけてお手本にして学んでほしいと思う。
安定志向ということだけど、こういうビジネス行動を身につけることこそが、自分自身の安定につながると思う。周囲に安定を求めてはならない。安定させるのはあくまで自分だ。

僕も、かなり「ダメダメな」20代を過ごしたけど、なんやかんやで忙しく仕事はしていたわけで、それは決して無駄ではなかったと思っている。

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