Column
コラム
人はわからない
2010.3.9
師匠からの教え。
人のことがわかっているという人がたまにいるけど、「そもそも人はわからない」ものだから「わかっている」と思っている時点で「わかっていない」ということ・・・・・。
人事はその前提でいるべきだと思う。
その上で、わかるように努力することも大切だろう。
で、「こうなんだろうなあ」と類推することになる。でも類推はしても「こうだ!」と断定してはいけない。断定すれば、「人はわからない」という定説と逆行するからだ。
ところで、説得力とは、「相手の話をよく聞くこと」だと言われる。人のことはわからないが、「自分のことをわかってくれている」と思える相手の説得には応じるものだ。なんたって自分のことをわかってくれているんだから、その人がいうことを受け入れる準備はできているだろう。
逆に、「自分のことをわかってくれていない」と思う相手から、どんなに論理的に正論を述べられたところで、人は理解はしても決して納得はしない。
自分のことをわかってくれていない、とこっちは思っているのに、「あなたのことをわかっている」と言われることは、まったくもって受け入れがたいことだ。そこには反発しか生まれない。
反抗期の子と親ってこういう状態かな。
だから説得力とは傾聴力に近いものなんだと思う。
といことで、わかろうと思う努力をすることは大切だが、どこまでいっても「人はわからない」という前提でいることも大切だと思う。
僕ですか? 言うは易し・・・ですよねえ。