コラム
管理職罰ゲーム論について
気がつけば4月も中旬。
毎年、期が変わるとここでなんらかのメッセージを出していましたが、
日常にかまけてサボっていました。お久しぶりです。
当社は18期(だっけな?)に入りました。
いやあ、前期はいろいろありました。
まあ、新たな商材(評価の学校)をリリースしたりと、やるべきことはやったとは思いますが、
これからの当社についてどうしていこうか、といろいろ考えた1年だったと思います。
一定に道筋が見えてきて、そこに向かっていこうというのが当期になるのかなと思います。
西尾は元気です。
さて、表題です。
ここ数カ月、初任給高騰問題や、それに伴う氷河期世代が報われない問題、
そして関税による右往左往といろいろ今でも起こっているわけですが、
その、氷河期世代報われない問題に関係するのが、
「管理職罰ゲーム論」です。
最近は、「管理職になりたくてなっている」人が少ないようです。
「できればなりたくない」「仕事量が増えて、残業がつかないで、部下の面倒も見て、で、言うことを聞かせることもままならない」などの「罰ゲーム」とされる状況です。
昔は違いました。楽そうに見えたし、それなりに楽しそうだったし、「早く管理職になりたい」と思ったものでした。
って、昔話をしてもしかたがないので、思うところを少し書くと、
・そもそも「プレイングマネージャー」というのがイケてない。
・会社として管理職に「どこまでプレイングをするべきか」ということが明確になっていない。
・その上で、やれマネジメントしろ、人を育てろ、パワハラするな、と言われている。
・場合によっては残業がつかない
・それほど給料があがらない
といったところが罰ゲーム化をもたらしているように思います。
リクルートワークス研究所さんの調査で、「プレイング比率は30%未満が、組織の業績を高める」という調査結果が出ていました。
https://www.works-i.com/research/report/pmgrjobassign2020.html
うん、自分の管理職経験を考えても、そんなもんだったかなと思います。
「自分一人だけでする仕事」はその程度の比率だったように思います。
プレイング1/3、チームの業績管理(タスクマネジメント)1/3、人材育成(ヒューマンマネジメント)1/3、
ってところが、一定の目安のような気がします。
そしてプレイイングは、「今しなければならないこと」ではなく、「将来に向かって行うべきこと」を考え実行する、いわゆる「リーダーシップ」であるのではないかとも思います。
いろいろなところで言ったり書いたりしてきましたが、
「プレイングマネージャーができたのは、故・野村克也氏だけだった」と思っています。
どだい、プレイングマネージャーは「きわめて難しい」のです。
とはいえ、マネジメントだけしている、という訳にはいかないし、ハンコだけ押していればいいわけでもないので、
プレイングゼロはないだろうとは思います。
今ではなく、将来を考える仕事は管理職の大切なミッションでしょう。
ということで、経営陣の皆さん、あるいは人事の皆さん、あなたの会社の管理職のプレイング比率の上限を
示してあげてください。
管理職だって人の子、なんでもできるわけではないんです。
その上限目安に基づき、それぞれの管理職が自身の仕事の配分を決めていけばいいでしょう。
30%だそうですよ。
また、管理職自身も、会社でも、管理職を「かっこいい仕事」「かっこいい人たち」と見てもらえるように
演出してください。
「あのようになりたい存在」でなければなりません。
「ああはなりたくない」と若手が管理職を見て思ってしまったら、それは将来を悲観することになります。
管理職のみなさんは、「嘘でも楽しそうに、かっこよく働く」義務があります。
若手の希望ですから。
そして「やらされ感満載」の上司のもとでは、誰も働きたくないと思いますし。
これらは、経営と人事の大切な仕事かな、と思います。
あ、それから、「組織の長としての責任者としての管理職」とその責任を負ってない人の
処遇差を大きくするべきでしょう。
でなければ、こんな大変な仕事、誰もやりたいとは思わないでしょうから。
ゴルフの調子は乱高下です。急にうまくいったり、下手になったり。
まあだから楽しいのかな。ゴルフシーズンまっさかりです。
西尾 太