コラム
石の上にも??
気がつけば4月も後半。当社は17期に入っていました。
丸16年、今のような仕事をしてきたんですよねえ。
昨日、今日と、「今年の新入社員がもう辞めた」「4月1日に退職願を出した」「退職代行会社大忙し」などのニュースを目にしました。
コメンテーターの話などを聞くと、「まあ今の時代、合わない会社なら仕方ないよね」「終身雇用じゃなくなってきてるしね」という感じの論調で、「今の時代だから、そういうこともあるよね」と、意外と否定的ではないようです。
まあ、そうなのかもしれませんが、「不適切にも・・・・」というドラマを面白く見ていた身としては、「ちょっと待ってよ」と思わないこともありません。
退職理由としては「雰囲気が合わない」「希望した配属先と違った」「スキルが身に着かなそう」ということです。
うーん。そうですか。では、申し上げますが、転職したら雰囲気が合う会社に巡り合うのでしょうか。配属ガチャは想定できなかったんでしょうか、スキルは会社が身につけさせてくれるものでしょうか。
新卒だから、若いから仕方ないのかもしれないけど、
「その会社を去年選んだのは君だからね。間違えたのは自分でしょ。会社のせいにしちゃだめだと思うよ。」
と言いつつ、かく言う西尾も新卒で入社した会社を3年で退職して転職しましたから、「当時の3年目も、今の1か月目もそう対して変わらない」のかもしれません。
僕の転職は「第2新卒」という言葉が出るか出ないかという時代だったと思います。
でも、一応、「次の転職先」は見つけてから動きました。
辞めることありき、ではなく、
「何をするために動くのか」が最初にあるべきだと、おじさんは思うんですけどね。
そして、「人事部」的な立場から言うと、
4月に退職しちゃって(それも退職代行会社で)、それから転職活動を再度始めた人を、
企業は採用するでしょうか。
一般的には採用しませんね。
そこにしっかりした背景があるのなら別ですけど。
「石の上にも3年」とは、もう死語なのかもしれないけど、
いまから思えば、僕自身は失敗もしたと思うけど、「無駄な経験はひとつもなかった」と思います。
まだ4月ですから、辞めようと思っている新入社員の方がいたら、
「もうちょい景色が見えてからでいいんじゃないの? 遅すぎることはないよ」
と言いたいですね。
冒頭、17年目と言いました。
まあ僕も、「小学校より長くその会社にいたら移りたくなる」ということだったのが、
16年間この会社を続けてこれたわけなんですが、それも、それまで働かせていただいたすべての会社のおかげです。
偉そうなことはもちろん言えないんだけど、ちゃんと考えて動こうね、ということです。
次、何をするのか、そしてそのまた次、何をするのか。
動くのはいいけど、次と、次の次を考えてからにしてください。
ティーショットはもちろん次と次の次を考えて打ちますよ。
その通りにはボールは飛んでいきませんけどね。
西尾 太