コラム
「人」ってシンプルですか?
GWはおかげさまで、存分にゴルフをさせていただきました。
そのツケがこの2週間回っていて、怒涛の日々を過ごさせていただきました。
評価会議、目標設定会議、昇格面接と小論文・・・・。
すごい疲れますが、アタマがぐるんぐるん回っているんで、夜、眠れなくなります。
で、疲労が抜けないのは歳のせいかもしれないけど、それは無視しておこう。
それでも貴重な経験でした。ありがとうございました。学ぶべき点がたくさんあります。
さて、昨今(だけではないけど)、評価はシンプルに、簡単に行いたい、という声を聞きます。
評価が難しいと。
はい、難しいですよね。
でも敢えて言えば、シンプルにしたい、単純に、簡単にしたいというのは、評価する側の怠慢ではないかとも言わせていただきます。すいません。
僕は50年以上生きてきましたが、別人で同じ人に会ったことありません。
人は一人ひとり違います。当然ですよね。
女子ゴルフで、岩井ツインズが話題ですが(うまいですねー、まあプロですからね)、
彼女たちだって双子ですが別人です。それぞれが勝ったり負けたりしています。
評価で、「あいつはこう」「こいつはこう」って単純に決められますか?
時々評価会議で、すべての評価項目に「A」とつける評価者がいます。
あるいはすべて「B」とかね。
そんなふうに評価されるべき人なんていません。
それぞれの人が、良いところと課題点があるはずです。
それに向き合わずして、何が評価者なんでしょう。何が管理職なんでしょう。
「おまえさあ、なんとなくダメなんだよねー。」とシンプルに言われたら、立ち直れないでしょう。
「どこをどうしたらいいんですか?」と本人は想い、途方にくれます。
それでいいんですか?
当社の45個のコンピテンシーストラクチャー(「評価基準」に示しているものです)は、
シンプルには見えないかもしれません。しかし、それでも足りないと思うこともあります。
(実際他社さんでは70個を超えるモデルもあります)
ある経営者からはこの45個について、
「普段メンバーに指摘していることが、明確に示されていて、自分が何を叱っているのか明確になる」と言っていただきました。
指標をシンプルにすればするほど、評価者の技量が問われます。
評価者が客観的に、そして明確にフィードバックできるなら、シンプルでもいいでしょう。
しかし、評価者も悩んでいます。(悩むのが仕事です。悩まなければならないのです。)
評価指標はツールです。メンバーを成長させるためのツールの一つです。
それをうまく使いこなして欲しい、と思います。
人はシンプルですか。
人は複雑です。だから人なんです。
と、改めて思っています。
ドライバーが曲がるのはなんでだ?
「下手だから・・以上!」では成長できませんよね。
西尾 太