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Column

人事の信条

2016.6.21

今日はパーソナリティ診断セミナー。多くの方にお越しいただき、ありがとうございました。次回は7月20日です。

今日は夏至。僕は春分から夏至までの季節が好きだ。昼が長いのがよい。日が短いのは嫌い。だからこれから日が短くなるというのはちょっと憂鬱。
僕は夏至が一番元気だと言われているけど、そういうわけでもない。

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そうだからでもないけど、今日のコラムは長いですよ。

さて、フォー・ノーツは、より仕組化、組織化を進めて、よりよいサービスを多く提供させていただきたいと、いろいろ取り組んでいるんだけど、そういう中で、僕自身は普通に思っているから意識していないことで、仕組化により、僕たちの大事にしているもの、信条が薄れていくんではないか、という心配をするメンバー(主にソネだけど)がいたりして、改めて、僕たちはいったい何を大切にしていくんだろう、ということを無意識ではなく、意識的にしていかなければならないのではないかと、昨今思っている。 僕たちの価値観は、昨年「コア・バリュー」として明確にした。
http://www.fournotes.co.jp/column/?p=4310
でも、これは会社の価値観であって、僕が、「人事」という仕事について、どのように考え、どのような信条を持って取り組んできたか、を言葉にしたことはなかった。 僕と一緒に人事部門で働いてくれた人たちには、無意識的に伝わっていることもあるらしいんだけど、そうではない人には、なかなか伝わらないだろう。 なので、改めて文字にしてみよう。

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人事部勤務時代(今もだけど)、僕は何を信条にしていたんだろう。 これは最終的に形作られたもので、最初からそうであったわけではない。ランダムに書いてみると・・・。

人事の信条

人事で働くときに大切にしていたことは、

①会社のベクトル(理念・ビジョン・価値観など)と、社員のベクトル(キャリアビジョン・ライフビジョン)をできるだけ合一にしていくこと。

人事担当者は、会社の理念を熱く語れなければならない。自分のキャリアビジョン・ライフビジョンについても生き生きと語れなければならない。

②会社で働く人たちは、雇用形態に関係なく、その場を有意義に過ごしてもらいたいということ。

だから、その先に何を目指しているのか、次に向けて、いまこの場が意味のあるものになっているかを常に考えること。「で、どうしたいの?」「将来、どうなりたいの?」と常に問うこと。 考えていない人には、考えてもらうこと。 だからそれが見いだせない場合については、採用は極めて慎重になるし、社員であっても「お別れ」しなきゃいけないときもある。だから見出してもらうようにしていくこと。

③その会社で働くことで、その人が、将来、他社でも働けるようになってもらえること。

20年・30年を考えるのは今の時代とても無理だけど、5年・場合によっては10年ぐらいは、どのような力を身につければ、将来その人が市場価値をもって、会社に依存せず、社会で十分に活躍できるかはおおよそ読める。知見を持って、採用や配置を考えていくこと。 (これはある意味「汎用性」であって、「評価基準」に書いたことにつながる)

④会社はそういう人たちが「世の中に価値を提供する」場であって、社員が「何を会社から得るのか」はその次であること。

「何が得られるか」よりも「何を提供できるか」が優先されること。「何が得られるか」は、「何を提供できるか」の結果として得られるものであること。だから「得ることしか考えていない」人に対しては、厳しく対応することになる。 だから、給与とか福利厚生とか教育制度とかを先に語るのは好きではない。 社員が価値を提供する場づくりが大切。

⑤ルールとしての規程(就業規則とか)はものすごく大切。それが人事の憲法。公正さを担保する。 だけど、人生ひとそれぞれ。社員が個別に抱えている悩みは様々。個に対しては真摯に対応すること。

規程と個別問題の間で、「どのようにすれば、その人にも組織にもいい結果をもたらすか」を常に悩むこと。必要なら規程も変える。

⑥与えるものと得るものを取り違える人に対しては厳しく当たること。

できればわかってもらえるように努力すること。それでも変わってくれなければ、厳しく対応する。

⑦一生懸命がんばっている人を応援・支援すること。それを阻害する人がいれば戦うこと。

⑧評価や給与をはじめとする人事の仕組みは、よりよく仕事をしてもらう、社員が成長して会社が成長することを目的とすること。

評価は育成に必ず結びつけること。給与とパフォーマンスのギャップ(給与が高くて働かない人や、その逆)は解消する道筋をつけること。でも、給与が高くて働かない人も、気づきを得ていないだけで、気づけば給与以上のパフォーマンスを発揮することも十分あり得ることを知ること。だから本人に真摯に向かうフィードバックが大切。 (評価制度はそのネタであってそれ以上でもそれ以下でもない)

⑨他責にならない。人のせいにしないこと。そういう人には厳しく当たること。

自己反省を大切にすること。でも、それで落ち込まない。次の糧にすること。 それができるのは、自分に対する信頼感。

⑩とにかく人事は人に対して悩むこと。

採用の先にその人の人生がある。配置の先にその人のキャリアがある。採用・配置・評価・育成・給与・問題対応すべてつながっている。その知見を求めて学び続けなければならない。採用したら「はい終わり!」ではない。それだけ苦しい仕事だということ。

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以上、整理しきれいていないしまだ足りないことは多くあると思うけど、 また改めてどこかで書こうと思う。 これはまあ、40歳超えて見えてきたことかも。 これまで失敗もたくさんしたし、誤解も受けたし、誤解は不徳の致すところだし。 でもいい作業だね。みなさんも自分の信条を書き表してみたらいかがでしょう。 (今回はあんまり意味ないけど写真をふんだんに使ってみました。)

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