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Column

弁証法で考える人事

2013.7.16

オフィスのエアコンがきちんと働かない。マンション全館同じような状況らしい・・・・。扇風機を導入して涼を求めるが。

今日は少し涼しいが。

さて、少し古い本になるが、田坂広志さんの「使える弁証法」という本を久しぶりに読みなおしてみた。

ヘーゲルの弁証法と聞くと難しく感じるが、田坂さんはそれをとても平易に書かれている。

・「事物の螺旋的発展」の法則

・「否定の否定による発展」の法則

・「量から質への転化による発展」の法則

・「対立物の相互浸透による発展」の法則

・「矛盾の仕様による発展」の法則・・・

などの法則を知ることによって、物事の本質が分かる「洞察力」、物事の未来が見える「予見力」、自然に思考が深まる「対話力」などの実践力が身につくとされている。

人事制度、人事施策を見ても、年功主義(≒能力主義)⇒成果主義⇒行動主義・・・と、考えてみれば螺旋的発展を遂げている。年功や能力主義にはもはや戻れないが、顕在化された能力である行動に焦点をあてる、というところで発展をしている。また成果の捉え方についても変化している。

必ずどちらかに偏れば、揺り返しが起こる。大量採用があれば、氷河期も来る。(新卒採用についてはまだ「螺旋的発展」をしているようにあまり見えないが)

人事は、はやりものを追いかけてはいけないと思う。はやりものを安易に取り入れて失敗した事例には事欠かない。

だからといって、同じところに留まっていても発展はない。

はやりもの、の次に何がくるのかを洞察する力があれば、あるべき姿が予見できる。

・・・ような気もする。

人事は、はやりものに弱いような気がする。遅れを取ることを極端に恐れているようにも思う。

または、既存のものを壊すことも恐れている場合もある。

どちらでもない、そういう姿勢が大切ではないかと、改めて思う。

だからって、弱冷房は嫌いだ。暑いときは思い切りエアコンにはがんばってほしいものだ。

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