コラム
深川三中
先日、母校の高校が、夏の甲子園の予選でベスト4まで行った。負けちゃったけどまあ生きているうちにもう二度とこのようなことがないのではないかという快挙だった。
応援には行けなかったが、あとで録画を見ると、レギュラーに僕の出身中学の子がいるではないか。
ということで思い出したので、中学の話をちょっとするが、僕の中学は、江東区立深川第三中学校である。
公立だ。なのになぜか当時、男子全員坊主頭(三分刈り)という校則であった。三分刈りとは髪の毛に指を入れて、指の間から髪の毛がはみ出してはならないという長さだ。
公立中学で、もちろん野球部でもなんでもないのに、なんで坊主頭だったのか、いまだにその理由はわからない。
そう、ルールとか規則というものは、その理由が大切だ。それがないのは、納得感に欠ける。就業規則とかも気をつけよう。
で、もう30年も前のことだが、髪の毛がふさふさのうちに(今だったら我慢するかも)、さらに多感な青春時代に坊主頭で過ごさなければならなかったことについては、今になっても釈然としない。もうこのルールはさすがなくなっているとは思うが、当時としてもやはりショッキングだ。
本気で深川二中に行こうかと思ったぐらいだ。
坊主にするのが嫌で、一年間休んでしまった子もいた。
そんなんでよかったのか!本末転倒ではないのか!
ということで坊主頭についてはまったく納得しないが、いい中学校だった。特に先生が強く、不良っぽい子も(僕も含めて)よく先生に殴られていた。恐怖の資料室というのがあって、そこでしばかれるということもあったようだ。
僕も先生に思いっきり(とはいえ平手だけど)殴られた。なんで殴られたのか覚えていないが、殴られるようなことをしたのは確かだろう。
生徒を殴るのって勇気がいることだと思う。きっと殴られてよかったんだ。親だって納得していたと思うし、そういうことにうるさい親もいなかった。
今はなかなかそうもいかないらしいが、殴ってくれたおかげで今があるかもしれないし、「悪」というのも、実にあっけらかんとした陽気さがあり、殴り合いの喧嘩も音楽室でしたりしたけど、やっぱりその後はわかりあえる友人になれもした。
特にこの稿結論はないが、よくわからないルールというのは納得がいかないが、先生たちはすばらしかった、ということがきっと言いたいんだろうと自分で思う。