コラム
AIとコンピテンシー
熊本地方の皆様、心よりお見舞い申し上げます。
さて、今の朝ドラ「風薫る」は、うーん、良くも悪くもなく、「ちむどんどん」のような見ていての不快さはないけど、さりとて「見逃すまいぞ」、とも思えない。
一方で、先週終わってしまった夜ドラ「ミッドナイトタクシー」には、僕は完全にはまりました。
主人公の象子さん(古川琴音さん)が、僕の縁深い(?)ある人に似ているという点も共感のポイントですが、
劇伴もすばらしいし、役者さんたちもすばらしいし、その世界観に共感してしまった、というところです。
(こういう感想とかコメントって苦手です。日本酒飲んだ時も、絵を見た時も、ちゃんとコメントしたいと思うんですが)
終わってしまって寂しい。アマゾンプライムで見られるので、ぜひご覧ください。
さて、相変わらずAIえーあいエーアイとうるさい世の中ですが、
僕自身は少し距離を置こうと思っている一方
(これまでの経験から、こういうのって、ちょっと離れたところで見ているのがいいように思うんですよね。インターネット・マルチメディア・成果主義・ジョブ型など、その時世間で騒いでいることって、真に受けてその渦中に入らない方が、結局はその揺り戻しも含めて良い、というのがこれまでの僕の人生における教訓です。そういえば、「リスキリング」って最近聞かないでしょ)、
「うまく使えるなら使えばいいじゃん、と思わないでもない」というのが今のところのスタンスではあります。
「恐らくAIによるもの」の影響も受けているだろうから、無視はせず冷静に見ておくに越したことはない、と思います。
で、前回も(もう1か月以上前で、サボっていてすいません)書いたんですけど、
じゃあAIで何が変わるのさ、というと、人が成果を出すために必要な行動(これをコンピテンシーと言います)は、
変わらないな、と思っています。
ただ、ここのところ思うのは、その行動の発揮までのプロセスは変わる、あるいはAIの活用によって、より発揮できるようになる、ということはどうやら確からしいということです。
「企画提案力」というコンピテンシーモデルがあります。
人が「企画提案をする」ことは、ビジネスにおいてこれまでもこれからも「変わらずに求められること」でしょう。
AIは勝手に企画提案してくれません(何も言わないでも、勝手にしてくれるの? 何かの問いを立てないと、おそらくしてくれないでしょ)。
①問題意識があって、新たな何かを提案しなきゃ、というスイッチが「人」に入って、
②いろいろ調べて
③解決策の方向性を見つけて
④対案やリスクを想定して、費用がかかるならどのくらいか見積もって
⑤相手にわかりやすい図解化を含めて企画書・提案書にまとめて
⑥提案する(プレゼンテーションを含む)
という「行動」が、このコンピテンシーには求められます。
で、上記の②~⑤は、こちらから適切な問いをAIに立てたら(あくまで適切に問いを立てたら、です)、
これまでよりは飛躍的に効率的に進められる、かもしれません。
ただ、AIが出してくるものを「鵜呑みにしない」というのも「人」に求められることというのはあたりまえです。
その検証は、(さらにAIを活用するにせよ)人がしなくてはいけないでしょう。
で、提案書を修正して(させて)、提案すべき相手にプレゼンして、
実行の可否を問うわけです。ここは人です。
ですから、①と⑥は人が行い、AIは②~⑤を効率的に行うための道具、というわけですね。
結局、「企画提案力」というコンピテンシーは、これからも必要なわけです。
「戦略策定」「目標設定」「計画立案」「進捗管理」といったリーダーシップやタスク系のコンピについても
AIは道具として有用ではあっても、人がそのコンピを理解して発揮しようとしない限り、
成果には結びつきません。
「傾聴力」などは、ほぼ人でしょう。AIで傾聴力の「練習」はできるようですが。
「問題分析」なんかは、ロジカルシンキングの分厚い本を読まなくても、
SWOTも5FORCESも、人がそれを知っていれば、AIが作ってくれるかもしれないので、
非常に効率的にはなりますが、「問題の本質を見極めよう」という人の行動がなければ、
成果にはむずびつかないでしょう。
というわけで、上記①~⑥の①と⑥は残るのです。
求められることを理解して、結局人はここを磨かなければ価値を出せないのです。
「便利になってどんどん進化する道具」がAIなのだから、
ビジネスにおいて人に求められることの本質は変わらないのよ、ということですね。
このへん、さらに追々、追求していきたいと思います。
そうそう、遅らばせながらnoteやってます。
https://note.com/fournotes_nishio
こちらもぜひ。
では、暑いですが、お体にお気をつけてお過ごしください。
西尾 太
