コラム
2023 今年もありがとうございました。
先月、以前に勤めていた会社の元重鎮をお乗せして、ゴルフにご一緒する機会がありました。
いろいろ貴重なお話を聞けたのですが、「最近のあの会社はどうですかね」という話題になり、
「仕組みで価値を提供し利益を出すことができている」「一方で人については育ってないかも」
という話になりました。
ビジネスにおいて、「仕組み」は大切とされています。
ITに代表されますが、それによりビジネスプロセスを仕組化し、一方で省力化・単純化することにより、
非常に効率が高まり、また売上や利益の予定調和が見込めるようになるとされています。
実際「あの会社」は今ではものすごいエクセレントカンパニーです。
しかし、人はどうでしょうか。
どうも、「仕組みが整い過ぎている会社は人が育っていない」ように思うのは僕だけでしょうか。
重鎮は、「仕組み:人が、4:6とか、5:5ぐらいがいいんだろうけどなあ」とおっしゃっていましたが、
仕組みが機能する上で、人による価値創造、企画により提供価値が変わっていくようなモデルが、
人も育つしビジネスが成長もする、のではないか、という仮説も僕は持っています。
「仕組み9:人1」だと、人は仕組みを回すだけで成長しない、創意工夫の余地が少なすぎる、
ということになるのではないかと危惧します。
とはいえ、仕組みなし、人力10割、でもビジネスは成長しませんね。
そのへんの「塩梅」が難しいところなのかもしれません。
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さて、2023年もまもなく終わりです。
今年もいろいろありましたね。
WBCをはじめ、スポーツがいろいろ面白かったですね。
僕は今年は国内移動がとても多く、どんよりと疲れました。
移動はあとから「どーん」と疲れが来ます。
北関東(車でいきました)、長野、京都、大阪、神戸、福岡、
新幹線も飛行機もたくさん乗りました。レンタカーも。
あ、念願叶って沖縄にも行きましたね。
僕は飛行機は嫌いでね。
ライターをうっかり二つ持っていると怒られて取り上げられるし、
なんやかんやと狭いし遅れるし。羽田遠いし。
新幹線の方が好きですが、なんと来年春から東海道・山陽新幹線の喫煙ルームがなくなると(怒!)
「多様性」ダイバーシティとか言うんなら、そういう多様性も尊重してよね、と思いますね。
今年は、また「人事で一番大切なこと」を刊行できました。
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「人事制度の基本」は4刷 11000部になり
「評価基準」が18刷で59000部
「人事の赤本」が16刷で19300部
「人事の青本」が13刷で13500部
ありがとうございました。嬉しい限りです。
「人事の学校 基礎講座」オンデマンドは250アカウントを超えました。
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こちらもありがとうございます。最後まで受講していただきたい。
人事制度の改定のお手伝いを様々な会社で続けさせていただいています。
総論で申し上げれば、「年功序列的な人事」を、
「現在の成果と行動による創出価値を評価し、適正に処遇する」という人事に
変えていくという作業を続けています。
これまでの歴史・価値観があるだけに簡単ではありません。
しかし、それをしなければ、恐らく世界で日本企業は生き残れないでしょう。
でも、人事制度は道具でしかありません。冒頭の話では「仕組み」に過ぎません。
その使い手が「信念をもって、その道具を使いこなす」ことが大切です。
でなければ道具は機能してくれません。
つまるところ、やっぱり「人」の想いな訳です。
「なぜそれをするのか」「なぜしなければならないのか」を問い続けていく
経営者と人事担当者がいなければ、機能しないのです。
このへんの問いかけを、来年も続けていくんだろうなあと思います。
今年最後に、昨日(27日)日経新聞2面に、こんなの出しました。
広告に顔を出すのは嫌だ、と抵抗したのですが、メンバーに押し切られました。
誰も僕の顔なんか見たかないだろうと思うんですけどね。
結果的に、あの1000億円の男と並んだというのは、なんとも言えませんが。
ゴルフは、相模湖カントリーでの79をピークに小康状態が続いておりますが、
まあまあの調子です。楽しい。
ゴルフクラブも道具です。道具は良いと思います。あとは使い手の僕がちゃんとしないとね。
今年もありがとうございました。
2024年もよろしくお願いいたします。
弊社は1月9日からです。
西尾 太