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第2回「挨拶」を軽く見ていた社員が、人事から悲惨な評価を下された理由

「高い業績をあげているのに、会社から評価されない」 「実力と給与が見合わない」 「自分ではなく○○が昇進するのが納得できない」 そんな悩みや不満がある人に、ぜひチェックしてほしいことがあります。 毎朝、職場のメンバーに「おはようございます」と明るくはっきりと声をかけていますか?  エレベーターや廊下で他部署の人に会ったら、爽やかに「おつかれさまです」と言っていますか? 仕事が終わって帰る際、しっかりと「お先に失礼します」と声をかけていますか? もし、ひとつでも「NO」があるようでしたら、 それが評価や給与が上がらない理由かもしれません。

毎朝ちゃんと挨拶していますか?

「高い業績をあげているのに、会社から評価されない」
「実力と給与が見合わない」
「自分ではなく○○が昇進するのが納得できない」

そんな悩みや不満がある人に、ぜひチェックしてほしいことがあります。

毎朝、職場のメンバーに「おはようございます」と明るくはっきりと声をかけていますか?
エレベーターや廊下で他部署の人に会ったら、爽やかに「おつかれさまです」と言っていますか?
仕事が終わって帰る際、しっかりと「お先に失礼します」と声をかけていますか?

もし、ひとつでも「NO」があるようでしたら、
それが評価や給与が上がらない理由かもしれません。

なぜなら、評価を左右する重要なポイントのひとつが、「挨拶」だからです。

「新人じゃあるまいし、馬鹿馬鹿しい!」
そう思う人もいるかもしれません。
しかし、これは多くの会社における事実なのです。

挨拶ができない人は、高い評価を得られません。
評価が上がらなければ、給与も上がりません。
当然、昇進もできません。

逆にいうと、「挨拶」をきちんとすることで、評価を上げることは可能なのです。

経営者や役員も「挨拶」を重視している

社員の評価を決めるために、多くの会社では評価調整会議(通称「評価会議」)と呼ばれるミーティングを行なっています。

経営者や役員、部長、人事などが集まり、社員の自己評価や上長の一次評価を精査し、評価の妥当性を検討したり、甘辛の調整を行なったりしているのです。

最近は評価の公正性を保つために外部のコンサルタントを交える企業も多く、私も、さまざまな企業の評価会議に出席させていただいています。

すると、多くの企業で、このようなやりとりが交わされています。

部長A「○○は、今期も目標達成率が140%。営業チーム全体でも前年の120%。評価を『S』にして、部長に昇進させてもいいんじゃないですか」
部長B「ちょっと待って。たしかに業績はあげているけど、アイツ、エレベーターで一緒になっても、挨拶しないよ」
人事C「実は、同じフロアの誰にも挨拶しないと、他部署でも言われていました」
役員D「そうなの? それはまずいね」
部長B「挨拶は、社会人の基本ですよね。それができない人間を部門の長にするのは、会社としてどうなんでしょうか?」
経営者「ダメだね。それが本当なら、評価は『A』もつけられないな」

社員の評価は、業績だけで決まるわけでありません。
基本的には「成果」と「行動」によって判断されます。

「成果」とは、会社の目標達成にどれだけ貢献したか。
「行動」とは、求められる行動をしっかり取っているか。

等級、役職、職種などによって求められる「行動」は異なりますが、挨拶は、あらゆる社員に求められる、社会人としての最低限のマナーです。
それができない社員は、当然「行動」の評価が低くなります。

また、経営者や役員など、社内で大きな影響力を持っている人ほど、業績だけではなく、「人としてのあり方」を重要視しています。

新人ならまだしも、挨拶をしない=他者に敬意を払わない社員に、人に上に立つ重要なポジションを任せたいと思うでしょうか?

「挨拶」をするかしないか。些細なことに思えるかもしれませんが、これはあなたの将来を決める、極めて重要な問題なのです。

「挨拶」は、ビジネスにおいても大きな影響を及ぼす

経営者や役員が「挨拶」を重視するのは、マナーの問題だけではありません。
ビジネスに直接、大きな影響を与えることがあるからです。

ある企業では、社長の方針で「元気な挨拶」をすることを徹底しています。
それは、創業してまだ間もない、資金繰りが苦しかった時代に
「挨拶がいい、この会社は伸びる!」
と、「元気な挨拶」を評価されて、銀行がお金を貸してくれたからだそうです。

会社を築いてきた経営者や役員は、多かれ少なかれ、そういう経験をしています。

「挨拶」は、企業の組織文化を判断される指標にもなるのです。
社員に挨拶が浸透している会社かどうか、銀行、株主、取引先、顧客など、ステークホルダーも注目しています。

だからこそ「挨拶」は、評価の重要なポイントなのです。

日常の言動も、人事評価の対象となる

近年は、WEBやIT系の企業など「挨拶」をあまり重視しない会社も増えていると聞きます。
そのため、すべての企業に共通するわけではありませんが、多くの企業では、新人クラスの評価基準に「マナー意識」という項目を設けています。

・礼儀正しい立ち居振る舞い
・清潔な身だしなみ
・きちんとした言葉遣い

これらの社会人としての基本的なマナーを身につけ、実践していることが、新人はもちろん、すべての社員に求められます。
当然、きちんと「挨拶」をすることは、「マナー意識」に含まれています。

こうした新人レベルの「行動」ができない社員に対しては、キャリアを重ねるごとに、どんどん厳しい目が向けられていきます。

人事は見ています。

同じ部署のメンバーだけでなく、他部署や取引先、派遣スタッフ、出入りの業者さん、ビルの管理人さんなど、あらゆる人々に対する日常の言動が、人事評価の対象になります。

自身の行動を振り返って思い当たる人は、意識して「挨拶」をしましょう。

すぐに評価や給与に反映されることはないかもしれません。
しかし、社員の「変化」も人事は見ています。
行動を変えることによって、あなたの将来は確実に変わります。

次回に続く

 

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