人事担当者には、普遍的に求められるコンピテンシー、スキル、知識があります。キャリアステップごとにそれらを理解して身につけていくことは、これからますます大切になっていきます。今回は、人事担当者が最低限持っているべき“エネルギー”に関する4つのコンピテンシーを紹介します。

人事の仕事をしていくうえで不可欠となる能力は複数ありますが、“エネルギー”にカテゴライズされるコンピテンシーは特に重要です。これは大きく分けて4つあります。新人から一人前に成長していくにあたって必要となるのは、まずは「タフさ」と「継続力」です。
「タフさ」とは、エネルギーの総量のこと。集中力を維持し、必要なときは長時間でも熱心に仕事に取り組む。熱意を示し、頑張り続ける。逆境や障害があっても、立ち向かって対処する。これらは、社会人には一定量欠かせない能力です。すぐにサボろうとする、熱意がない、できない言い訳をする、困難があるとすぐにあきらめる…このような姿勢や態度はNGです。
気力や体力には、限界があります。集中力を長時間維持するためには、自己管理が必要です。どこまで頑張れるのか期限を決める、休日はしっかり休む、最終的な大目標だけでなく、そこに至るまでの短期的な目標をつくるなど、集中力を持続させる方法を工夫しましょう。
「継続力」は、逆境や困難があっても、負けずに仕事に取り組み続ける力です。やると決めたことは、最後まで取り組み、単調なことでもコツコツ努力を重ねることが大切です。また、継続力は下積み時代を耐え抜く力も指します。不遇な時期や厳しい場面があっても、決して投げ出すことなく、一人前を目指す。その成果がすぐに人から評価されなくても、頑張り続けるエネルギーの発露が継続力です。
たとえば、若手料理人の皿洗いのように、どんな職業にも下積み時代があります。人事においても同様です。誰もがそういう時期を乗り越え一人前になることを理解しましょう。たとえ単調で退屈な仕事に思えても、改善できる点や工夫の余地はあるはず。このような見方で業務に取り組んでください。
人事担当者として一人前に成長するために不可欠なコンピテンシーは、「ストレスコントロール」です。これは、緊張感の強い場面でもパニックに陥らず冷静に対処する、プレッシャーとうまく付き合いながら成果を出す、他者の批判を受容し反発せず適切に対応していくことなどを指します。
人事は、特にストレスの多い仕事です。採用、異動、評価、給与、研修など様々な場面で、いろいろな人からあれやこれや言われます。経営や役員からのプレッシャーもあります。ストレスの兆候を感じたら、ひとりで抱えこまず、自分自身でうまくコントロールして潰れないようにすることが肝要です。
大切なのは、相談できる相手や愚痴を言い合える仲間をつくること。私も人事時代には厳しい場面がたくさんありました。でもありがたいことに、仲間がいたので潰れずに済みました。同僚と親しくなるのが一番ですが、身近にいない場合は、他社の人事担当者と親しくなるのもオススメです。人事の悩みは、どの企業も同じです。利害関係のない他社の人間なら、気兼ねなく悩みを相談できます。
ストレスは、仕事の量や求められる質、人間関係、指示命令の矛盾や不合理などから発生します。ストレス源は、コントロールすることが難しいのが常。自分はどのようなストレスに弱いのかを認識し、不眠や胃痛といった自身のストレス兆候も理解し、早めに対策を講じるようにしましょう。
ストレス兆候が出た際は、仕事のペースを落とすなど適切に対応することが重要です。周囲に助けを求めたり、趣味を楽しんだりすることで、ストレス発散の機会をつくり、ストレスと上手に付き合っていく。これは人事の仕事を続けていくうえで、非常に大事なポイントとなります。
人事マネージャーや人事部長など、人事部門のリーダーとして必要なコンピテンシーは「信念」です。これは、自分が信じる確固たる意志をもち、批判や反対があっても前に進み、成功に向けて情熱的に周囲に働きかけることを指します。
人事は、日常的に批判や反対をされる職業です。新しい施策や人事制度を導入する際は、ほぼ間違いなく非難され、必ず横やりが入ります。それでめげていたら、人事担当者は務まりません。経営や役員、社員の意見を聞くことはもちろん大事ですが、いちど決めたことに関しては、それをやり抜く信念が不可欠となります。
日和見的な発想で、自分の考えをころころ変える。強い者に弱い。すぐに翻る。批判されないように姑息に立ち回る。意志が弱いため周囲を巻き込めず、信頼されず、人望もない。このような態度や行動はNGです。
人事に限らず、企業における戦略の実現や変革には、それを行う人の信念が求められます。知見や経験に裏打ちされた確固たる考えを持ち、それをを貫く。批判や反対をされても、安易に妥協せず、根拠を示して説得する。自身の考えを情熱的に語り、周囲をどんどん巻き込んでいく。このような態度や行動が、周囲に信頼され、人望を得ることになるのです。
自身の信念の背景にあるものは何か。自分が正しいと信じられる客観的な事実を積み上げ、自分の考えの根拠を見出しましょう。そして、絶対に正しいと確信したときは、人の意見は聞いても、自分の意志で決断し、それが間違っていたら責任を取ることも大切です。
タフさ、継続力、ストレスコントロール、信念。組織における立場によって必要なものは異なりますが、いずれはすべてが必須となります。自身に足りないものを自覚し、身につけていきましょう。

人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?

中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
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ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
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テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
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人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
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新型コロナウイルスの影響によって消費が落ち込み、飲食店やショッピングモールなどの営業自粛も相まって、業績が低迷している企業が増えてきました。 こうした緊急事態、かつ長期戦が見込まれる時こそ、企業は数年後の展望を見据えた事業戦略を立てることが大事です。 こうして立てられた事業戦略をもとに今後の人事戦略を考えていきましょう。
いい人が採れない。そもそも応募者が来ない。多くの企業が人手不足に悩む一方で、優秀な人材がいきいきと活躍している会社もあります。求める人材を獲得する方法は、「採用」だけではありません。それは本当に「雇用契約」でなければならないのか、改めて考えてみる必要があるのではないでしょうか。
「そろそろ評価の時期だから、気にしておかなきゃ」
このように考える人は、評価する管理職にも、評価される社員にも少なくありません。
「評価の時期だけ自分の評価を気にする」――果たして、それで良いのでしょうか?
フォー・ノーツ株式会社が運営する【公式】YouTubeチャンネル。 今回は、【リモートワークをどう「管理」し「人事評価」するか?】について現場を知り尽くした人事のプロ・西尾 太が解説いたします。
社員や会社を成長させるために評価制度を導入したものの、結果的には失敗に終わってしまう。そんな企業が少なくありません。評価制度の失敗には、おもに2つの理由が考えられます。人事評価をするすべてのマネージャーの必携書『この1冊ですべてわかる 人事評価の基本』(西尾太/日本実業出版社)より、評価制度における2つの大事なポイントをお伝えします。
人手不足倒産が増えています。約7割の企業が人手不足に陥り、2024年には約8割の企業が賃上げを検討しています。その一方、給料が高くなくても優秀な若手を集めている企業もあります。給与アップだけが、人材不足を解消する手段ではありません。今回は、若くて優秀な若手を集めている企業に共通する「3つのポイント」を紹介します。
採用担当者が就職活動にやってきた応募者に好印象を抱いてもらいたいと思うのは当然の気持ち。しかし、多数に嫌われようともターゲットを見定めてアピールすることも必要なことです。
MBO(目標管理制度)は、PDCAサイクルを回し、メンバーの成果評価につなげていく際、大きな効果を発揮する仕組みです。ここで最も重要なポイントは「目標設定」です。適切な目標を設定するためには、5つの観点でチェックすることが大切です。人事評価をするすべてのマネージャーの必携書『この1冊ですべてわかる 人事評価の基本』(西尾太/日本実業出版社)から抜粋してお届けします。